暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第4章:日常と非日常
第104話「祝福の風U」
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材が...。」

 ティーダさんの言う通りだな...。なぜ地球にこれほどまで...。

「まぁ、俺が気にしても仕方がないか。」

「次元世界は広いですから、そういう事もありますって。」

 主に魔法以外の力とかな。

「...時に優輝君、君は自分が才能に溢れていると思うか?」

「才能...ですか?なぜいきなり...。いえ、僕は才能は溢れてるとは思ってません。」

 凡人...とまではいかないが、よくて二流止まり...僕はそんな感じだ。
 剣術も体術も、全部ベルカ時代の経験から極めて行っただけに過ぎない。

「そうか...。...俺も、あまり魔導師としての才能はなくてな。得意な事と言えば、射撃魔法ぐらいだ。」

「あの時はお見事でした。」

 僕もやろうと思えばできるが、やはりティーダさんは射撃に優れていた。

「ありがとう。...それでな、才能のある魔導師が、俺を追い抜く活躍をしているのを見ていると、努力と言うのは実るのだろうかと思えてしまってな...。」

「なるほど....。」

 才能があるとは言えないからこその悩みだろう。

「...何も、相手の土俵で勝負する必要はありません。ティーダさんは、射撃が得意でしたよね?それを生かすようにすれば、例え相手が格上でも為す術なくやられる事はないでしょう。努力も同じです。例え実る事はなくても、必ず力にはなります。」

「...そうか...。」

 尤も、こういう類で悩んでいる人には、今の言葉では足りないだろう。

「...胸を張ってください。きっと、ティーダさんなら、どんな障害も撃ち貫けるはずです。ティアナちゃんを守るためにも、決して挫けないでください。」

「そう...だな。...あぁ、ティアナがいるのに、俺が挫けてられるか。」

 僕だって、シュネーが、緋雪がいたから挫けなかった。
 ティーダさんも、大事な妹がいるんだから、きっと強くなれるはずだ。

「お兄ちゃん....?」

「心配するなティアナ。ランスターの弾丸に、貫けないものなんてない。」

「....うん!」

 心配そうにしていたティアナちゃんを、ティーダさんは頭を撫でながらそういう。

「...時間を取らせたな。それじゃあ、俺達はそろそろ帰るよ。」

「あ、せっかくですし、連絡先を交換しておきません?」

「...そうだな。これも何かの縁だし、そうするよ。」

 偶然とは言え、二回も街中で会ったのだ。これも何かの縁として、連絡先を交換する。

「そうだわ。これを渡しておくわね。」

「これは....。」

「御守りよ。優輝。」

「はいよっと。」

 椿が御札を取り出したので、僕は創造魔法で御守り袋を創り出す。

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