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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十八話 これが両雄の初対決になるでしょうか。(その1)
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3・・・2・・・1・・・0!!」
「ファイエル!!」
ミッターマイヤーが艦橋で叫び、右腕が振り下ろされたこの時が、イゼルローン回廊における会戦第二幕の始まりだった。帝国軍の艦艇は規則正しく、まるでラインダンスのように一斉に主砲を撃ち放した。整然と斉射された無数の白線は一糸乱れぬ正確さで敵陣へと到達する。自由惑星同盟側は第十三、第十六艦隊が応対し、第十七艦隊は予備兵力として待機しているが、総兵力はわずか3万隻強であり、帝国軍のわずか5分の一強である。前衛であるミッターマイヤー艦隊、ワーレン艦隊、アイゼナッハ艦隊のみをもってしても自由惑星同盟側の戦力を凌ぐのである。
「敵要塞に主砲エネルギー充填反応!!」
「来たか!!」
ミッターマイヤーはこれを予期していた。いや、彼だけではなく帝国軍全軍がアーレ・ハイネセンのインドラ・アローを予期していたのである。
「こちらもトールハンマー発射準備にかかれ!!」
要塞ではケンプが部下を叱咤激励し、トールハンマーの発射用意を急がせている。まさにこれこそが会戦第二幕における必要にして最大の山場なのだ。その横では前線総司令のフィオーナが前線各艦隊の配置を注意深く見ながら指揮をとる。
「各艦隊は各々指定された宙域に展開し、トールハンマー及び敵要塞主砲の発射に注意!」
彼女の前面のディスプレイには一斉に各艦隊からの『準備完了』のシグナルが映し出される。
「用意!!」
この会戦で前衛総司令を任されたフィオーナの右腕が張り詰めた空気を切り裂くように振られる。
「敵要塞からの、主砲の推定目標及び射程距離、出ます!!」
女性オペレーターが叫ぶ。要塞司令部のディスプレイに戦場宙域図が映し出された。
「思った通り、ですな。」
ケンプがつぶやく。それにうなずいて見せながら、フィオーナが後方のラインハルトに指示を乞う。もちろんラインハルトからの返答は既に決まっていた。
『各艦隊は当初の予定通り、作戦を遂行せよ。』
要塞前面に展開する艦隊については前述したとおりである。イゼルローン要塞をはさんで後方のラインハルト艦隊は15000隻、その前衛をルグニカ・ウェーゼル中将が7000隻をもって固め、その前方にはジェニファー・フォン・ティルレイル中将の指揮する13500隻が展開。イルーナ・フォン・ヴァンクラフト直属艦隊15000隻が左方を守り、右翼をミュラー艦隊13500隻が固める。
「敵砲撃、来ます!!目標、当要塞RC1457地点!!」
オペレーターが叫んだ。
「こちらも主砲充填完了です!!」
「撃て!!」
ケンプが叫んだ。イゼルローン要塞、そしてアーレ・ハイネセンの表面上に展開したリングが禍々しい光を放つ。それが収縮すると同時に双方が同時に主砲を発射したのである。双方から発射された光は互いを掠めながら螺旋を描き、そし
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