幸せな時間
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俺が死ぬ日だった研究所爆破事件から数ヶ月が経過していた。
あの後、俺は気絶していた美琴を連れてある場所に向かった。
ある場所───それはlevel5『心理掌握』食蜂操祈がいる、あの蛙……ではなく『冥界還し』と呼ばれる医者がいる病院へ向かった。
「湊くん…?」
先生は俺の今の姿を見て、驚きを隠せない表情をし急いで部屋に連れていってくれた。
「いったい……何があったんだい?」
俺は、先生に全てを話した。
父さんが学園都市の力を使い、俺を殺そうとした事。
研究所を爆発させ、研究員を俺が殺したこと。
母さんが美琴を守って死んだこと。
そして………。
「父さんは生きてます、今もどこかで。」
そう、俺の父さん──城崎聖は殺せなかった。
能力の暴走で研究員を次々に殺していた時に、逃げられたのだ。
研究所を爆破させたのは、研究所内にいる可能性があったため。
「……事情は分かったよ、とりあえず僕は彼女の手当てをしよう。」
俺は先生に頷いてから美琴をベッドに寝かせ、携帯端末を操作しある人物へと連絡した。
「もしもし……。」
──あとは、美琴の記憶を……。
美琴の手当てはすぐに終わり、先生にもう一つのお願いをした。
「先生、一つお願いがあるんです。」
「なんだい?」
俺は間を置いてから、ゆっくりと真っ直ぐ先生の目を見てから言った。
「美琴から俺についてと、爆破事件、そして城崎家との関わり全ての記憶を消してほしいんです。」
「湊くん…何を言って…!?」
「それしか方法がないんです、美琴を……彼女を守る方法も、御坂家が安全で真っ白な平和な世界で過ごす方法が。」
その時だった、ガラッとドアが開き一人の女性が入ってきた。
「みなくん…!」
「美琴の……お母さん……。」
俺は隠さず、全てを話した。
話せばきっと俺との縁は切れるだろう。
下手したら殴られるかもしれない。
俺はそんな覚悟をしてから話した。
「……そんな事が……。」
──そう、これでいいんだ。
あとは、美琴の記憶を改竄し俺たち家族との関わりを消せばいい。
「美琴のお母さん、これから俺は美琴の記憶を改竄します。」
「……!?」
「俺達、城崎家と関わった全ての記憶を消して無かったことに。そうすれば、美琴にも御坂家にも危険は無くなるはずです。」
「……みなくん。」
──反対するか……まぁ、そうだよな。
娘の記憶を消します、って言ってるんだ。当たり前の結果であり予想はしていた。
しかし、美鈴さんが放った次の言葉は予想外だった。
「本当に美琴ちゃんの
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