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転生とらぶる
ガンダムW
1695話
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を奪えるんだろうが、デキムとマリーメイアがこの部屋にいた事を考えれば、間違いなく監視カメラの類はどこかに仕掛けられている筈だ。
 映像データに、その辺りの情報は残したくない。
 そうして素早く動きながら次々に意識を奪うと……部屋の中には、三十人を超える兵士が床に寝転がる事になる。
 うん? 三十人? この軍艦に乗っていた兵士だとすれば、数が少ないような気がするけど……ああ、でも元々バートン財団は人数が少ないのか。
 他にも色々と兵士を回す必要があるし、MDを指揮する必要もあると考えれば……このくらいで普通なのか?
 もしかして、俺が思ったよりもバートン財団の兵力は少なかったのかもしれないな。
 元々原作のバートン財団は、ホワイトファングやトレーズ派、財団派……そういう兵士達を受け入れて、それでようやく軍隊として見られる数になった。
 そう考えれば、X-18999コロニーでの戦闘でもそれなりに兵士を消耗したし、更に逃亡生活に入ってからは迂闊に兵士を集める事も出来なくなった。
 だとすれば、この程度の兵士でも十分一線級だったと考えてもいいのか。
 ともあれ、全員気絶させてしまった以上、もう気にする必要はないか。
 そうして兵士を全て無力化した後で俺が向かったのは、当然のようにバートン財団の重要人物、デキムとマリーメイアだ。

「うおおおおおっ」
「目が……目がぁっ!」

 デキムとマリーメイアの2人は、当然ながら揃って目を押さえて床を転げ回っている。
 バートン財団を率いている者と、その象徴として育てられた者だとは思えない。
 取り合えず、放っておけば何かをしでかしそうなデキムの方は、あっさりと意識を奪う。
 そうして残ったのは、目を押さえて床を転げ回っているマリーメイアのみだ。

「ほら、行くぞ」
「だ、誰ですか!? 離しなさい、無礼者!」

 急に引っ張られた為だろう。マリーメイアが叫ぶ。

「そうだな。俺はお前に……バートン財団にもトレーズの血筋にも全く敬意を払っていない。そういう意味では無礼になるんだろうな。だが……今のお前にどんな力がある? ただの子供が……それもろくに周囲の状況を確かめる事も出来ないような奴が」
「っ!? 何を言ってるのです。いいから、離しなさい!」

 何とか俺の手から逃れようと暴れるマリーメイアだが、こんな子供の力で俺の手から逃げられる筈もない。
 散々暴れ回り……そして数分も経てば、大人しくなる。
 体力が限界なのか、それとも単純に自分の力では俺の手から逃れる事は出来ないと悟ったのか。
 その理由がどうあれ、今のマリーメイアにとってどうしようもないのは事実だった。

「貴方……一体誰なのですか」
「目が見えるようになれば、すぐに分かるんだけどな」

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