ガンダムW
1694話
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ばいいものを……まだ見栄を張るだけの余力はあるのか?
それとも、武士は食わねど高楊枝って奴か? ……OZの場合は武士じゃなくて騎士だが。
ともあれ、そんな訳で俺は1人で軍艦の1隻に潜入する事になる。
『本当にいいのか? 部下を何人か出してもいいが』
「いらない。こう言ってはなんだけど、足手纏いでしかないからな。それに俺が調べるのは5隻の中でも一番マリーメイアがいる可能性の少ない艦なんだろ? なら、1人でいいさ」
足手纏いという言葉に少しだけ悔しそうな表情を浮かべたが……俺との実力差は、それこそこれまでの戦いで何度となく見せつけている。
そうである以上、向こうは何も言い返す事は出来ないのだろう。
操縦技術と生身の戦いは別だと言ってくるかとも思ったんだが、それ以上は口に出したりはしていなかったし。
ともあれ、俺はそのまま1隻の軍艦の中にミロンガ改で突入していく。
俺の後を追うのは、先程まで俺と話していたトレーズ派の指揮官。
……まぁ、中に突入する際に部下はいらないと言われても、機体を守る奴は必要だからな。
そしてトレーズの名に誓った以上、こいつはそれを安易に人任せにすることは出来ない、と。
格納庫の中に入ると、そこには整備員が大勢いるも……うん? 兵士の姿がいないな。
てっきりマシンガンとかバズーカとかそういうのを持ってこっちを出迎えるかと思ってたんだが。
突然格納庫の中に入ってきたミロンガ改に向け、どうしていいのか分からない様子の整備員達。
「俺は中に突入するから、機体を頼む」
『ああ、気をつけて』
それだけの通信を交わすと、俺はミロンガ改から出る。
そして格納庫で右往左往している整備兵の1人に手を伸ばし、強引に引っ張って尋ねる。
「兵士の姿が全く見えないようだが? どこに行ったんだ?」
「し、知らねえよ! 戦闘中はいたのに、気が付けばいなくなってたんだ!」
慌てたように告げるその整備員の言葉に、周囲を見回しながら再び口を開く。
「一応聞くけど、もしかして脱出艇で逃げ出したって事はないよな?」
「逃げてはいねえよ! いや、もしかしたらこの格納庫以外にも脱出艇専用の場所があるかもしれないから確実じゃねえけど、少なくてもここからは脱出していねえ!」
「……そうか。お前は他の面子を集めて大人しくしていろ。そうすればトレーズ派も手荒な真似はしないだろう」
そう告げ、この艦の中を調べようと格納庫を出ようとすると、整備員が再び口を開く。
「ちょっと待った! ……もしかして、仮面の兄ちゃんがエンデュミオンの鷹か?」
「ああ」
ミロンガ改とエンデュミオンの鷹の名前は知っていても、仮面を付けている俺の事は知らなかったのだろう。
恐らく情報封鎖……
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