暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1694話
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ネジの一本からW世界の人間にとっては珍しいものだろう。
 その心配があるのを理解しているのに、このまま機体を放り出していく訳にはいかない。

『そこを何とか頼めないか? どうしてもこちらには人手が足りないんだ』
「……何でそこまで俺に拘る? それこそ、どうせなら俺が外で周囲の様子を見張っていればいいと思うが?」
『分からん。分からんが……ここはムウに頼った方がいいような気がするんだ』
「気がするって……それだけで俺に頼るのか? そもそも、お前は俺の何を知っている?」

 俺と通信している男は、それこそ以前の戦いで少しだけ関わった程度だ。
 まともに話もしていないのに、よくそんな状況で俺を信じる気になれるな。

『それでもだ。それでも、俺はお前に頼みたい。……お前の機体に関しては、決して誰にも……俺の仲間にも触れさせるような事はしない。もし触ろうとした相手がいたら、それが例え誰であっても止めるし、最悪の場合撃ち殺す』

 ふむ、そこまで俺に拘る理由が一向に分からないんだが……まぁ、こっちに利益がない訳でもない。
 軍艦の中には当然色々と持ち込まれているだろうし、MDやMS、それらの交換部品のような物もあるだろう。
 何より、デキムのような存在をここで確実に俺の手で仕留めることが出来るというのは大きいが……ミロンガ改を奪われる危険を冒してもとなると、正直微妙なところだ。
 俺の好奇心とミロンガ改の安全……どちらを取るかとなると……

「ふむ、そうだな。なら誰にも俺の機体を触らせない。これをトレーズの名前に誓えるか?」
『……誓おう』

 どうやら本気か。
 トレーズ派の、それもこの部隊の指揮を任されているだけに、この男はレディ・アン程ではないにしろ、トレーズ教の信徒と言ってもいい。
 その男がトレーズの名に誓って言ったのだから、間違いなく本物の覚悟だろう。
 ……宗教の信徒が、神の名に誓った事をあっさりと破るというのはよくある事だが、この男はそういう堕落した宗教家ではなく、心の底からトレーズを信奉しているのが分かる。

「……分かった。そこまで言うのなら、手伝おう」

 まぁ、実際にはミロンガ改を盗まれてもすぐに奪い返せるという自信があるからこその言葉なんだが。

『感謝する』

 そうして短く話を纏めると、俺は軍艦に突入する事になる。……そう、1人で。
 何でそこまで俺を引っ張り込もうとしていたかが疑問だったのだが、どうやら単純に人手不足だというのもあったらしい。
 考えてみれば、宇宙にいるOZ自体がそもそもそれ程多くなく、その上財団派とトレーズ派の2つに割れたのだ。
 そして財団派との戦いでもMDを相手に戦力を消耗していったのだから、トレーズ派の人数が少ないのは当然か。
 素直にそう言え
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