ガンダムW
1694話
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「ともあれ、そんな訳だ。トレーズの娘、マリーメイア・クシュリナーダ……もしくはマリーメイア・バートンの救出はお前達がやった方がいい」
『それは……分かる。分かるが、こちらに余剰の戦力は殆ど存在しない。少なくても、どの軍艦にいるのかが分からなければ5隻全てを調べるような事に……』
その気持ちも分からないではない。
そもそもの話、トレーズ派はこれまでの財団派との戦いで多くの戦力を失っている。
実際、この財団連合との一大決戦の場においても、集められた戦力は決して多くはない。
そうである以上、この男の言ってる事も分かるし、何より向こうが何を期待しているのかというのも分かってしまう。
だが……それをそう簡単に頷ける訳がないというのも、また事実だ。
「そっちが何を期待しているのか分かる。だが、生憎と俺は手を貸すような余裕はないぞ。何しろ、この機体は俺にとっての生命線だ。そしてトレーズ派に協力している……いや、財団派と敵対しているとはいえ、トレーズ派は明確なまでに俺の味方という訳ではない。俺がマリーメイアを探している間に、この機体を奪おうとする奴がいないとも限らないしな」
『それは……』
俺の言葉に、向こうも言葉に詰まる。
当然だろう。ミロンガ改がどれ程の性能を有するのかというのは、それこそ今まで何度も命を救われてきたトレーズ派が、一番良く理解しているのだ。
そんな機体がポンと、誰でも奪えるような感じでその辺に置かれていた場合……機体を欲して妙な事を考えないとは絶対に言えないだろう。
別にそれを責めるつもりはない。
トレーズ派として、ミロンガ改のような機体を手に入れたいと思うのは、当然だろう。
ただでさえ敵はMDなのだ。
少しでも互角に戦えるように、性能の高い機体は何が何でも欲しいのだから。
……まぁ、ぶっちゃけ、もしこのW世界の人間がミロンガ改を手に入れたとしても……まともに操縦出来るとは思えないんだが。
ミロンガ改の最大の特徴は、当然のようにその機動力と運動性だ。
だが、それを最大限に活かすには、トールギス程度の加速力を操れないような奴にはどうあっても不可能だ。
それこそ、原作のオットーのように機体に殺される事になるだろう。
だが、ミロンガ改を直接使わなくても、技術的な情報という意味でもこの世界の人間にとってはお宝の山だろう。
そもそも勘違いしている者が多いが、ミロンガ改はMSとは全く別の……より高度な技術で生み出された機体なのだから。
核動力で動いているこの世界のMSとは比べものにならない程の高出力を生み出す、永久機関のブラックホールエンジン、S-11、エナジーウィング、テスラ・ドライブ……すぐに思いつくだけでも、これだけの重要機密がある。
それ以外にも、それこそ
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