ガンダムW
1693話
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OZにとってシャドウミラーというのは、不倶戴天の敵だろう。
にも関わらず、こうして平気でアクセルの名前を口にしているというのは、俺にとっても完全に予想外だった。
ビームサーベルでトーラスを左右真っ二つに斬り裂きながら、口を開く。
「意外だな。OZにとってシャドウミラーは相当因縁のある敵だと思ってたんだけど」
『A-03宙域にいるMDに集中攻撃! 回避出来る隙を与えるな! ……そうだな。OZの人間として、色々と思うところはある。だがそれでも、シャドウミラーとアクセル・アルマーが腕の立つパイロットだというのは、間違いのない事実だ。そこは認めざるを得ない』
トレーズ派の部隊に指示を出しながら告げてくるその様子に、なるほどと頷く。
『それに、俺は元々バルジに所属していたパイロットで、ずっと宇宙で暮らしてきた。地球で戦っているOZの仲間達に比べると、シャドウミラーと戦った事が殆どないからな。その辺り、どうしても敵意を持ちにくいんだろう』
そんなものか。
……にしても、まさか元バルジ所属とはな。
いや、バルジがOZの宇宙における本拠地であった以上、それ程おかしくはないのか?
それでも、よくもまぁ、あの状態から逃げおおせたものだとは思うが。
そんな風に会話をしながら戦っている間にも、MDの数は加速度的に減っていく。
そうして気が付けば、圧倒的な数を誇っていたMDはほぼ全滅という有様になっていた。
ステータスを見てみると、撃墜数が3増えている。
有人機を3機撃破したのだろう。
「さて……俺はまだやることがあるからこの戦場に残るけど、お前さんはどうする?」
『ムウに頼りっぱなしというのは、あまり面白くない。面白くないが……トレーズ派として、行動をする必要があるから同道させて貰おう』
「そうか。なら、お前にはいい土産が出来るかもしれないな」
『土産?』
戸惑ったように呟くが、俺はそれをスルーしてそのままミロンガ改を財団連合の背後にいる軍艦に向けて進めていく。
向こうは必死に逃げようとしているが、その行動は遅い。
逃げるのであれば、それこそもっと前に……MDが残っている時に逃げればよかったのだ。
そうであれば、もしかしたら……本当にもしかしたらだが、逃げられる可能性もあっただろう。
何故行動が遅くなったのかは……まぁ、大体予想出来る。元々がプライドの高い財団派とバートン財団の集まりだ。
であれば、当然のように自分達のミスだと認めるつもりがなく、責任の押しつけとかをしていたのだろう。
いや、実際には何か別の理由があるのかもしれないが、残念な事に俺には予想が出来ない。
そうである以上、真実を知る機会はないだろう。
テスラ・ドライブを使って進むと、軍艦は見る間に近付いて
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