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レインボークラウン
第四百三十二話

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            第四百三十二話  入れるものは
 醍醐を造ってだ、亜美はセレニティとアルテミスに対してその醍醐を見ながらこんなことを聞いたのだった。
「さて、何を入れようかしら」
「醍醐、ヨーグルトにですね」
「その中にですね」
「そのことやけど」
「お砂糖かシロップか」
「何かですね」
「さて、何を入れて食べよか」
 その醍醐をというのだ。
「これから」
「それは難しいですね」
「色々ありますし」
 二人も言うのだった。
「甘いものを入れるといいましても」
「何かと」
「具体的にはや」
 また言う亜美だった。
「何が一番ヨーグルトに合うかや」
「蜂蜜でしょうか」
 まずはセレニティが言った。
「でしたら」
「蜂蜜か」
「はい、どうでしょうか」
「ええな、それも」
「メイプルシロップもいいかと」
 アルテミスはこちらを勧めた。
「ヨーグルトには」
「それも捨て難いな」
「では半分にしてです」
「そうして召し上がられますか?」
 二匹は考え込みだした亜美にこうも提案した。
「これなら両方の味を楽しめます」
「ですから」
「よし、そうするわ」
 亜美は二匹のそちらの意見を受け入れた。
「ほな今から容器を二つ出してや」
「それぞれに半分ずつ入れてですね」
「そのうえで、ですね」
「片方に蜂蜜、もう片方にメイプルシロップを入れてな」
「そうしてですね」
「どちらも召し上がられますか」
「そうするわ、ほな容器を出して」
 言って早速二つの容器を出した。
「食べようか」
「はい、それでは」
「今からですね」
「醍醐も食べるで」
 それも二つの味をというのだ、そうした話をして実際にだった。亜美は二つの味の醍醐をそれぞれ堪能したのだった。


第四百三十二話   完


                       2017・3・26
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