第三幕その三
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「チョコレートもいいね」
「かなり美味しいね」
「チョコレートとの味がね」
「合ってるね」
「お菓子とも」
「うん、お菓子はね」
これはとです、また言う皆でした。
「生クリームとも合ってるね」
「チョコレートにはコーヒーっていう人も多いけれど」
「紅茶もいいね」
「こうして一緒に飲んで食べると」
「絶妙に合わさっていて」
「いいわね」
「うん、僕もその組み合わせは嫌いじゃないけれど」
それでもというのです。
「やっぱり僕は紅茶だね」
「そちらだよね、先生は」
「第一はね」
「そうよね」
「本当に」
「お茶ね」
「うん、チョコレート菓子にもね」
こう言うのでした。
「ウィンナー、オーストリア風だからチョコレートを出したけれど」
「ザッハトルテだね」
「それを考えて」
「それでなんだ」
「うん、そうしたんだよ」
笑顔で言う先生でした、そのうえで皆で十時のティータイムを楽しむ飲んで食べてからまた論文を書いてです。
お昼は食堂で食べました、この日はさんま定食を楽しく食べました。そのうえでキャンバスを散歩していましたが。
ふとです、皆が先生に言いました。大学の芸術学部の校舎の近くを歩いていた時にです。
「あれっ、あの人は」
「確か昨日の」
「昨日美術館にいた人?」
「そうじゃないの?」
見れば昨日美術館にいた人がキャンバスを前にして立って描いています、右手には筆そして左手には絵の具達を置いたパレットがあります。
その人を見てです、皆は先生に言うのでした。
「やっぱり画家さんだったんだね」
「何か凄く必死に描いてるね」
「絵と格闘するみたいに」
「必死に」
「そうだね」
先生もその人を見て言います。
「普通に描いてるんじゃなくてね」
「格闘してるみたいだよ」
「本当に絵とね」
「絵の具を筆にべたべたに付けて」
「その筆を乱暴に動かして」
「凄い動きだよ」
「何かね」
先生はその描き方とです、絵も見て言いました。
「ゴッホみたいだね」
「ああ、オランダの画家さんだよね」
「ひまわりとか描いてた」
「凄く有名な人で」
「その絵の価値も凄いね」
「そんな感じかな、ただ」
先生はその人を見ながら少し首を傾げさせてこうも言いました。
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