第43話 赤とオレンジの秘密と甘え
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しているかを実感している。
それにしても....
「(穂乃果、以外にも胸が......)」
「好きだから甘えたくなったの。すんすん....大くんの匂い...」
穂乃果の胸といい、甘い匂いといい、俺を抱きしめられる華奢な腕身体といい。
普段はここまで意識することないのにどうしてか、彼女に好かれていると知っているからか、いつも以上に穂乃果のことを意識している俺がいる。
穂乃果はこんなにも甘えん坊だっただろうか?
こんなにもか弱くて、守ってあげたくなるような子だっただろうか?
ちょっと告白されて抱きつかれただけで舞い上がってしまう俺の大概だが、こればっかりはどう足掻こうと体がいうことを聞いてくれない。
「うえへへ〜大地くんあったか〜い♪」
「ちょ、穂乃果恥ずかしいって!は、なれて....」
「やーだ♪むふふ〜、大好き」
大好き、と言われただけで心臓がどくんと高鳴り、同時に鼓動が早くなっていく。
むずむずむずと脳が反応している。
穂乃果に甘えられて、甘い声で囁かれる俺は理性と俺の俺と必死に戦いながら、ふとアイツの顔が浮かんできた。甘えてくる穂乃果に対して申し訳なく思うけど。
もしかしたら。
今となっては訪れることのない空想の話ではあるけれど。
───未遥ともこんなやりとりがあったのかもしれないな
と、しがみつく穂乃果を引っぺがそうとしながら適当に思い描いていた。
そんな甘い展開になっているとも知らずにとある一室では。
「もごごごーーっ!!!もがーーーっ!」
ガムテープで口を縛られた黒髪ツインテールの貧乳少女が『約束の二十分経ってるわよ!このバカ!』と、開放しに来ない仲間たちに向けてアピールしていた。
さらにはもう一つ。
「だ、誰か......誰かタスケテェーー!!!!!!」
同じ建物のどこかで、どこかのお米好き女子高生が涙目になって廊下を駆け巡っているのであった。
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