暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第48話「“対話”」
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「夢...目標か...。」

 ふと、思い返してみる。俺は、常に努力を積み重ねてきた。
 そして、今がある。...俺は、何を目指して努力してきたんだ?

「...目先の目標は、あいつに復讐...いや、見返してやりたいなんて、単純なものだった。でも、今はそれが為されたから...。」

 考えてみれば、そんな大層な夢も目標もなかった。
 努力してきたのも、ただ他の人達に追いつきたいからだった。

「俺は...ただ皆に追いつきたい。そのために努力をしている。」

「ですが、その望みは既にほぼ叶えられています。」

 そうだ。既にほとんど叶えられたも同然だ。
 努力を重ねに重ねた結果、俺は普通の人よりも優れた領域に立っていた。
 文字通り、努力の賜物と言う訳だが、“その先”が俺にはあるはずだ。

「....なるほど...な。」

「...気づけましたか?自身の秘めた“夢”に。」

「漠然と...だけどな。」

 切欠は、確かに追いつきたいという想いだった。
 それに嘘偽りは一切ないし、今も桜さんや束さんに対して抱いている。
 だけど、“夢”はまた別にあった。

「...俺は、どこまでも、どこまでも果てしなく、駆け抜け、羽ばたいていきたい。地上を駆けるのでもなく、空を自由に羽ばたくのでもなく、ただ、自分の力の限り....!」

 幼い頃、束さんに宇宙に行きたいという夢を聞かされた時から、その想いはあった。
 俺は、ただ自由に羽ばたきたいのだ。...この、広大な世界を。
 まだ、誰も知らないような領域も含めて、全ての世界を...!

「....それは、到底叶えられるような願いではありませんが...。」

「...“夢”は、追い求めるもの...桜さんから聞かされたよ。」

 無茶苦茶な夢だと、普通の人が聞いたら呆れるだろう。
 だけど、俺は本気だ。無意識に、幼い頃から思っていたんだからな。

「それに、君自身の...“夢追”も、そのためにあるんだろう?」

「....なるほど。」

 “夢”を追うためのIS...それが“夢追”だからな。

「例え届かなくても、追い求めるのが“夢”だ。なら、それだけ大きく持たないとな。」

「....いいでしょう。」

 俺の言葉を聞き終わった夢追は、満足そうに目を瞑る。

「納得のいく答えが出なければ...と思っていましたが、杞憂でしたね。」

「...ちなみに、その場合はどうなってたんだ?」

「それでも担い手としては認めていましたが...少なくとも、お父様には勝つ事は不可能になっていたでしょう。」

「...そうか。」

 これ以上の伸びしろがなくなるとか、そういう事なのだろう。
 しかし、ISの皆が皆、桜さんや
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