【繋がる心の軌跡】
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けないものさ。使いものにならない身体になって戻って来るくらいなら……、いっそ戦死した方が良かったのかもしれない」
「……っ!」
ハナビはネジのベッドに乗っかりはしないものの、ネジに出来るだけ顔を近づけた。……その瞳には、今にもこぼれ落ちそうな涙を浮かべている。
「ネジ兄さまのバカっ、冗談でもそんなこと言わないで」
「俺の為に……泣く必要はないよ、ハナビ。ヒナタとハナビを守れなくなる方が……俺にとってはつらいから」
儚い微笑をハナビに向けるネジ。
「いいの、そんなこと…! 今度はヒナタ姉さまとわたしが、ネジ兄さまを守っていくから。わたし……強くなる。ネジ兄さまを、守り続けるために」
「ハナビ……」
「───そうだよ、ネジ兄さん」
ヒナタが音もなく病室に戻って来ていた。
「私達は、日向一族の家族なの。家族を守る為なら、どんな事だって厭わない。ネジ兄さんのお父上……私とハナビにとっては叔父上のヒザシ様がそうしてくれたように、自由な心で家族を守って行くの」
ひたむきな眼差しをネジに向けるヒナタ。
「姉さまの言う通りだよネジ兄さま。ヒザシ叔父上が守ってくれた家族と……これからも生きて行こう。ずっと一緒に、ねっ」
ハナビとヒナタはネジと離れまいとするように、ベッドの両脇に寄り添う。
「ヒナタ、ハナビ……二人共、ありがとう」
※ナルトとヒナタが結ばれ、子供が生まれた時の話。
「第1子の男の子誕生、おめでとうナルト、ヒナタ。これでうずまき家の家族が増えたな。……どちらかというと、お前によく似ているな、ナルト」
「おう、ありがとなネジ。……この子はな、ボルトって名付けようって、ヒナタと決めたんだ。なぁ?」
「うん、そうなんだよネジ兄さん」
「ボルト……?」
「あぁ、ボルトの名前にはな……ネジ、お前の名前に繋がってるんだってばよ」
「俺の……? 何故だ。ナルトとヒナタの子なのに、俺は特に関係はないだろう。ヒナタと、従兄妹という以外は」
「お前が、オレとヒナタの命を繋いでくれたんだぜ。あの大戦で……命懸けでオレとヒナタを守って、死にかけちまっただろ。いや、実際一度死んじまってから奇跡的に助かって───。ボルトの名には、繋ぎとめるって意味がある。お前が……ネジが生きてくれてる上で、ボルトに命を繋いでくれた。だからこの子は、ネジの名に由来したボルトなんだってばよ」
「そんな、大袈裟な……。ナルトとヒナタの子に、俺に由来した名を背負わせるのはどうかと思うんだが」
「さっきも言ったでしょう? ネジ兄さんが命懸けで私とナルト君を守って命を繋いでくれたから、この子も生まれて来てくれたって。ほら……抱いてあげて、ボルト
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