ガンダムW
1691話
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ガンダムの開発者達も同様だが、功名心を欲しないという点ではツバロフよりも上だな。
いや、純粋に科学者、技術者としてもツバロフよりは上なのだが。
「ともあれ、方針はこれでいいな。幸い敵はそんなに強いって訳じゃないし。それに狙うのは、間違いなくトレーズ派だ」
これも半ば確定だろう。
現在の宇宙の勢力的に見れば、連合軍の一強状態だ。
それこそトレーズ派、財団派、バートン財団が纏めて戦ってもどうとでも出来るだけの戦力がある。
MDの数も大分増えてきたしな。
だとすれば、バートン財団と財団派……一々そういうのも面倒だな。財団連合とでもしておくか。
その財団連合が狙うべき相手は、やはり自分達よりも勢力の小さいトレーズ派だろう。
特にトレーズ派は戦力的にMDを運用していないという事もあって、どうしても落ちる。
個々のパイロットの操縦技能は、財団連合よりも高いのかもしれないが……MDとの戦力差をひっくり返せる程ではない。
財団連合がどうしても勝ち目のない相手の連合軍と、戦力的に明らかに下のトレーズ派。
どちらを最初に狙うのかと言われれば、当然それは後者しかないだろう。
そしてトレーズ派を倒して吸収した後……どうするんだろうな?
もとから財団連合とトレーズ派が組んで戦いを挑んできても、連合軍には勝てない。
それは向こうも分かっている以上、トレーズ派を倒して吸収しても、少なからず戦力が減っている筈であり、向こうにはどうしようもないんじゃないだろうか。
だとすれば……考えられるのは正面から戦いを挑むのではなく、ゲリラ戦か?
それもまぁ、可能性としてはあるか。
「んん……」
考え事をしていると、不意にそんな声がベッドの方から聞こえてくる。
視線を向けると、目を覚ました綾子が気怠そうに周囲を見回しているところだった。
一流の……いや、超一流の魔術師の凛ではあったが、やはり純粋な体力という面では半サーヴァントの綾子には勝てないんだろう。
「起きたか?」
「あー……うん。アクセルいないと思ったら……」
手で俺が眠っていた場所を触れていた綾子だったが、俺がいない事に気が付いたのだろう。
こっちに視線を向けて、半ば寝ぼけた顔で不満そうに呟く。
「悪いな、ちょっと通信が入って」
「通信かぁ……通信……通信!?」
寝ぼけた様子の綾子だったが、通信という言葉で現在の自分の状況を理解したのだろう。
慌てたように上半身を起こして、周囲を見回す。
……その際、凛よりも立派な双丘が魅惑的な揺れを見せつけたのだが、今の綾子の様子を見る限りではそれは言わない方がいいか。
「安心しろ、映像モニタは切って、音声だけでやり取りしたから」
「……誰と?」
「サリィ」
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