空の王者、黒幕へと向かう
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血色が良かった筈なのに……今は痩せ細り血色も悪い。
「トト、おじさん……!?そ、んなこんなに痩せて……」
「少し痩せただけだよ……ビビちゃん私は国王様を、コブラ様を信じている……!反乱なんて馬鹿げてる……!!!」
男、トトはビビが幼い頃からの交流があった。彼自身アラバスタ国王、ネフェるタリ・コブラの事を信じている、絶対に国を裏切るような事はしないと。だから、反乱軍を止めて欲しいと懇願する。この国を愛している一人の国民としての願い、その言葉を深く胸に刻み込んだビビは改めて反乱を止める決意を固める。だがもう既に日も落ちている、今日はこのままユバの宿で仮眠を取り早朝に出発する事を決めた。
翌日、太陽も昇りかけている早朝に一行はユバを出発しようとしているとトトが出迎えに着てくれた。彼も水を出す為の砂掘り作業で疲れている筈のに態々起きて来てくれた、それに感謝しつつ絶対に反乱を止めると約束する。
「ルフィ君、こいつを持って行ってくれ」
「水!?出たのかおっさん!」
トトが差し出したのは小さな樽水筒に入った水だった、どうやら夜中皆が寝静まったときにルフィはトトを手伝ったらしくかなり深く穴を掘ったらしい。ルフィは疲れからか眠ってしまったがその穴を少し掘ると湿った地層に当たる事が出来た。それを蒸留し水を作ってくれたとの事。ほんの僅かな水、だがこれはユバがまぎれも無くオアシスであるという証明にも繋がる。
「正真正銘ユバの水だ、すまんねそれ位しかなくて。是非飲んでくれ」
「有難うおっさん!俺、これを大切に飲む!」
ルフィも理解している、いやルフィだからこそ解っているんだ。一緒に水を掘り当てる為に穴を掘ったからこそ解る大変さ、こんな乾いた土地でたった一人で黙々と穴を掘り続ける大変さを。それなのに自分が飲み為ではなく自分達の為に水を作ってきたトトの気持ちを重く受け止めた。それを首に下げながらルフィはトトに笑みを見せながら先頭に立って歩き始めた。反乱軍を止めるために進み始める、反乱軍がいるカトレアはあまりにも遠いが進むしかない現状。唯歩くしかないのに、ルフィは立ち止まり座りこんだ。
「やめた」
「えっ!?ル、ルフィさん?」
「ルフィ?」
座りこんだルフィに皆が戸惑った、ビビは如何して何をやめるのか理解出来ずにそっと近づきどうしたのと尋ねるしか出来ていない。
「ビビ。クロコダイルは、反乱軍を止めたら止まるのか」
「っ!!」
「俺はクロコダイルをぶっ飛ばしたいんだよ!!」
ルフィの言葉は自分のやりたい事を言っているようにも見えるがこの国で起きている出来事の核心を突いている。既に70万近い反乱軍を止める事など出来るのか?出来たとしても勢いを削ぐ程度、仮に反乱を止められたとしてもクロコダイルは更なる手を打つ事だ
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