129部分:第十二話 劉備、先祖伝来の宝剣を手放すのことその二
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第十二話 劉備、先祖伝来の宝剣を手放すのことその二
「焼きそばとか寿司はないのが残念やけれどな」
「ロバート、御前それ好きだな」
「そういうリョウ、御前もホンマ餅好きやな」
ロバートと呼ばれた彼は彼の名前を呼びながら彼が餅を次々に食べていることを指摘した。
「相変わらず」
「餅はいい食べ物だろ」
「まあそやけれどな」
「御前の場合はイタリア人なのに何で焼きそばや寿司なんだ?」
「ええやろ。美味いやろが」
ロバートは顔を少し顰めさせてリョウに言い返した。
「どっちもな」
「それでか」
「和食は最高や。特に大阪のはや」
「っていうかロバートさんって実は大阪人なんじゃないかしら」
少女は首を傾げさせながらこう言うのだった。
「喋り方だってそうだし」
「これはええやん」
ロバートは自分の喋り方について自分で弁護した。
「わい確かに日本好きやしな」
「けれど馴染み過ぎじゃないの?」
「ユリちゃんもそう言うんかいな」
「ちょっと」
ユリと呼ばれた少女も答える。
「やっぱりね」
「わい生粋のイタリア人やで」
「しかし完全に日本人になっているな」6
リョウはまたそれを言った。
「顔以外はな」
「顔も段々日本人になってきてるわよね」
「大阪のそれにな」
こう二人で言うリョウとユリだった。
「ロバートさんって前からそんなところあったし」
「かなりな」
「そやろか」
ロバートは首を傾げさせながら述べた。
「わいはそうは思ってないんやけどな」
「絶対にそうだ」
「そうよ」
二人が突っ込みを入れる。そんなやり取りをしながら店の中にいた。そこにあの少女が来たのだった。
丁度席は満席だった。それで店員から相席でもいいかと言われたのだった。
「それでいいですか?」
「あっ、はい」
特に思うことなく頷いて応えたのだった。
「わかりました。それじゃあ」
「はい、それではそれで」
「御願いします」
背中の荷物を背負ったまま席に向かう。そして席の傍でその荷物を下ろしてから。その話をしている三人に対して声をかけたのだった。
「あの」
「何や?」
ロバートが彼女の言葉に応えた。
「どないしたんや?」
「相席いいですか?」
こう三人に言うのだった。
「よかったら」
「ああ、ええで」
ロバートがすぐに返答を返した。
「そやったらな」
「はい、それでは」
「何か奇麗な娘ね」
ユリはその彼女を見て言った。
「胸も大きいし」
「ユリ、何処を見ているんだ」
リョウは少し呆れた顔でユリに対して告げた。
「一体何を考えているんだ」
「だって。たまたま目に入ったから」
だからだと返すユリだった。
「それでだけれど」
「それでなのか」
「そうよ
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