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フロンティアを駆け抜けて
怪物との決着
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の時間を稼ぎ、攻撃を受けながらも自ら念力で飛ばされることで受けるダメージを大幅に軽減したのだ。元のフィールドに戻りながらも、『自己再生』による回復を忘れない。

「だったらこれはどうだ? 『噛み砕く』だ。首から上噛みちぎられても知らねえぜ?」
「そんなことさせない! 『竜の波動』よ!」

 メガレックウザが大口を開けて突っ込んでくる。『神速』ほどではないにせよ動きは速く回避は不可能。しかし向こうから近づいたのを利用して銀色の波動を放つ。狙いは瞳、相手の視界を潰す攻撃にレックウザは思わず仰け反った。

「――きりゅりりゅりしぃぃ!」
「まるで一寸法師だな。ちょっとちくっと来たらしい……今までで一番まともなダメージじゃねえか」

 そういうエメラルドには気迫に満ちた笑みが浮かんでいる。もう十五分はその腕にネフィリムを支えているのに、重そうにするそぶりすらない。

「だが攻撃するんだったら……これくらいはやってみやがれ! 『龍星群』だ!!」
「上に攻撃を!?」
「これがオゾン層に住むレックウザだからこそ扱える、他のドラゴンとは一線を画す究極の技だ……受け取れぇ!」

 メガレックウザが口から金色の光を空、いやオゾンを突き抜けた宇宙まで放つ。遥か上で二つ目の太陽のようにフィールドを照らした。そして――光は分裂していくつもの黄金の龍の形を取り、一体一体が元々のレックウザほどの大きさを持ってフィールドへ降り注いでくる。メガラティアスだけではなく、ダイバと話しているメガメタグロスの本体も狙って。

「……ラティ、『光の壁』! 最後まで諦めないで……何度でも!」

 巨大すぎる攻撃に対し必死に守ろうとするメガラティアスとジェム。だが空中に張ったいくつもの壁は止めるどころか勢いを落とすことさえ全くできない。何度張り直しても、紙切れのように破られていく。いくらラティアスの防御力が高くてもドラゴンタイプ最強の攻撃、しかも格上の伝説相手の技を耐えきれるとは思えなかった。迫りくる黄金の龍はジェムにそう思わせるのに十分すぎた。ジェムの頭が真っ白になる直前。

「ジェム、ラティアス……今から僕達がやることを信じて、受け止めてくれる?」
「当たり前よ!」
「ひゅううん!」
 さっき涙に震えていた時とは違う、いつもの冷静なダイバの声。自分たちが稼げた時間は一分あるかないかだった。それで立ち直るなんてやっぱり私よりもずっと強いな、とこんな時にも思いながら応える。ジェムとラティアスがそれぞれの言葉で応えた瞬間。それを信じて既に動き始めていた頭だけのメタグロスが、『思念の頭突き』を使いながらラティアスの頭にぶつかった。

「えっ!?」
「血迷ったか。それとも『龍星群』を食らう前に戦闘不能にすればこれ以上傷つ
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