空の王者、船長の兄を見る
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である事に驚愕した者は多かったがゾロは何よりあの大海賊白ひげの二番隊隊長をしているエースが兄であるルフィに驚いてしまった。驚きの中メリー号を出航させるが皆はエースを置いて着てしまって良いのかと言うがルフィは別に大丈夫だろうと断言した。
「そんなに強いのかお兄さんは」
「ああ、昔は悪魔の実なんて食べてなかったけど強かったぞエース!まあ今やったら俺の方が強いけどな!」
「お前が―――誰に勝てるって?」
出航したメリー号へと海から飛び上がってくるかのように上がってきた男はルフィの背後の船縁に着地した。それは海軍を足止めしていたエースであった。
「おおっエース!こいつら俺の仲間だ!」
「あ〜こいつはどうも皆さん、何時もうちの弟が世話になってます」
『えっいや全く』
エースの口から出た柔らかで丁寧な言葉に一同は思わず敬語で対応しつつ頭を下げてしまった、あのルフィの兄なのに予想もしていなかった態度で一味は困惑してしまう。
「何分こいつは躾がなってねぇから、おめぇらも手を焼くだろうがどうか宜しく頼むよ」
『いえ全くこちらこそ……』
「えっとエースさん、兎に角どうです。弟さんと話とかあるんじゃないですか?お茶でも飲みながら如何ですのんびりと……?」
「ああいえ結構、お気遣いなく」
皆が思ったのはルフィのお兄さんがこんなにも良い人だなんて……!!と言う事だった。ハチャメチャなルフィの兄と言うからその原因的な人物である、同じようにハチャメチャであると思っていただけに此処まで紳士的に丁寧に対応されるのは予想もしていなかった。
「んでルフィ、お前にこれを渡したかったんだ」
「ン?なんだ紙切れか?」
「ああ、その紙切れが俺とお前をまた引き合わせる。いらねえか?」
「いや要る!」
素直に一枚の紙を受け取るとエースは笑って立ち上がった。
「出来の悪い弟を持つと、兄貴は心配でな。んじゃお前ら、これからも弟を頼むよ。んじゃな!」
そう言うと船から飛び降りると自前だと思われる小型の船に飛び乗った。その船はエースの炎を受けてパドルを回し風の力など受けずに自力で凄いスピードで過ぎ去って行く、ルフィは笑顔でそれを見送りながら貰った紙を大切そうに仕舞うのであった。
「それにしても凄い人に会っちゃった……ルフィのお兄さんがあんなに礼儀正しいなんて」
「海って不思議だなぁ……」
「だな。それよりも砂漠越えの準備しねえと!」
エースとの出会いを終えた一同は、いよいよ反乱を抑える為に砂漠の先にあるオアシス、ユバを目指すのであった。
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