第4章:日常と非日常
第103話「陰陽師、式姫とは」
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=優輝side=
「さて、今日も頑張っていくぞー。」
「恭也達が今日は翠屋の手伝いだから、士郎の道場を使わせてもらう事になったわ。」
小烏丸蓮さん(戸籍上はそうなっているらしい)が来訪した翌日、僕らは士郎さんの家にある道場を借りて、アリシア達の霊力の特訓に取り組んでいた。
「...あれ?昨日よりだいぶ涼しい...?」
「風を起こす術式を仕掛けておいた。風通しが良くなるだけでもマシだろ?」
ただし氷系の術は使わない。まぁ、道場内はさすがに湿度と温度が合わさって滅茶苦茶暑いからな。熱中症にならないためにも風通しはよくしておいた。
「今回は特別講師として蓮さんも教えてくれるぞ。」
「...と言っても、私が教えられるのは刀の扱いぐらいですけど。」
「霊力の扱いは出来てるでしょう?それで充分よ。」
しばらく滞在する間、蓮さんもアリシア達に教えてくれる事になった。
まぁ、アリシアと契約した義理もあるんだろうな。
「とりあえず、霊力の基礎は大体できるようになったし、次の段階に入るわ。」
「次はどんな戦い方が得意、不得意か確かめるよ。」
アリシアのみ制御がまだだけど、基礎自体はできている。
だから次の段階に入ろうとしているのだ。
...別の機会で那美さんや久遠にも教えておかないとな。
「戦い方...?」
「そう。例えば蓮ちゃんみたいな刀を使った近接戦。敵の攻撃を受け止め、いなし、皆の盾となる戦い方とか、あたしのように回避しながら攻め続ける戦い方。」
「他にも、私みたいに弓を扱ったり、陰陽師や式姫にはそれぞれ戦い方というか...役割分担みたいなものがあるのよ。大抵、得意分野で役割を分担してるわ。」
僕は例外みたいだな。得意不得意がないし。
尤も、僕もそういった役割分担の話は聞いたことがないんだが...。
「昨日の内に簡単にまとめてきたわ。これを見て頂戴。」
「武士、槍術師、傾奇者、弓術士、呪い師、巫女...それに、剣豪に符術師?」
「他にも少し書かれてるけど...。」
椿が出した紙には、それぞれの役割と簡単な備考が書かれていた。
また、他にも何か書かれており、少しばかり複雑そうだった。
「まず、武士ね。これには葵と蓮が当て嵌まるわ。敵の攻撃を引き付け、回避やいなし、もしくは受け止める事で、他の者を守る“盾”よ。もちろん、剣による攻撃にも秀でてるわ。」
「敵の攻撃を引き付け続けるので、自分で回復する手段も持ち合わせています。」
椿の説明に蓮さんが補足する。...つまり、ゲームで言う“盾キャラ”か。
「次に槍術師。名前の通り槍を扱うわ。前衛でも
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