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提督はBarにいる。
実録!ブルネイ鎮守府24時・その5
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督。何だかワイルドで男らしいです。

「提督、ハンコ全部押し終わったぞ……」

「お疲れさん。天龍もこっち来て、オヤツ食って一服しな」

「え、良いのか!?」

 天龍さん、途端に元気を取り戻してソファの方にやって来ます。よっぽど嬉しいのか、頭に付いてる犬の耳みたいな電探がピコピコ動いています。

「美味っ!流石は間宮さんだぜ!……でも、何で春先なのに夏みかんなんだ?」

「そりゃ夏みかんの旬は4〜6月位までだからな」

「元々夏みかんは晩秋に黄色くなって食べ頃に見えるが、この時は強烈に酸っぱくてな、食えたモンじゃない。だから年末に収穫して熟成させるか、木に成らせたまま放っておく。そうして酸味が抜けて食べ頃になるのが4月の終わりから5月にかけて……初夏が食べ頃になるから夏みかんってワケだ」

「へぇ、てっきり夏が旬だから夏みかんかと思ってました」

「まぁ、大体の柑橘類が春先から初夏にかけてが旬だからな。意外と知らない奴は多いが」

 提督は博識で凄いです!……怒ると物凄く怖いですが。





16:00 【明日の業務の準備です!】

 オヤツの時間が終わると、残りの書類仕事を片付けます。と言っても残っている書類は少なく、翌日の業務が滞りなく進められるように資料を整理したり、机周りを整理整頓していく方向にシフトしていきます。

「大淀さん、このファイルはどちらに?」

「それは隣の資料室ですね、まとめて持っていくのでそこに置いておいてください」

「了解です」

 私と大淀さんが忙しく整理している間、提督は机の上を片付けたりはしますが、ほとんど動かずに煙草をふかしながらボーッとしています。

「あの……大淀さん?」

「どうしました?何か問題でも?」

「いえ、問題というか何というか……提督はこの時間あまりお仕事をされないんですか?」

「あぁ、そういう事ですか。実はあれ、私達の方からお願いしてるんですよ」

 え、そうなんですか?ちょっと意外です。

「提督はこの後お店の切り盛りも控えてますし、オーバーワークを控えて頂かないと際限無く仕事をしてしまうタイプなんですよ?実は」

 大淀さんの話によると、過去にも提督は軽い過労で倒れた事があったらしいです。その時も、『俺はほとんど現場に出られないんだから、このくらいの無理は当然だ』と言って、明石さんの制止も聞かずに仕事に戻ろうとしたんだとか。それを重く見た先輩方が、日替わりでの秘書艦業務の当番制と提督になるべく仕事をさせない今の就業スタイルを作ったんだそうで。

「まぁ、大規模作戦の時なんかは今でもほぼ不眠不休で指示を出したりしてますから。普段は腑抜けてる位で丁度いいんですよ」

「……聞こえてんぞコラ
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