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詩織の【レオタード・スクランブル】
彼は、私に快感と羞恥と苦痛を与え続けた。
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――――――
いやらしい。

私の部屋で、彼がオナニーしている。

彼は全裸。
最初は下半身だけ裸だったが、あまりにも異様だから、みんな脱いでよと言ったら、喜んで脱いでしまった。

オカズっていうの? いやらしい。
私は、レオタード姿で、オカズにされていた。

いやらしい言葉をいろいろ教えてもらった。
パイパン? 初めて聞いたわ。

剃毛されて、その……パイパンになった私は、ハイレグを着るために処理したことにして、レオタードを通販で買った。本末転倒だが、ゼミの公募のヌードで剃られたなんて、絶対信じてもらえないとわかっていたから。

好きな色のピンクの、シンプルデザインなレオタードが届き、裸で試着したが、やはり、毛の処理は不可欠なアイテムだとわかった。
(スマホに保存してある自分のビキニの写真を見直したが、こっちのカットは安全そのものだ)

ただし、お尻のほうは意外なほどしっかり包んでいることがわかった。(恥ずかしいけど、鏡で見た)

男のオナニーなんて、初めて見るけど、……気持ち悪い。

女である私のオナニーも、オールヌードの全身運動だし、あえいだり呻いたりしてうるさいけど、だからこそ、本能に正直で活力的な気がする。

男のは、一点だけを責めているのが、あさましい印象を与える。

ま、男性にも言い分はあるんだろうな。

やがて。
見慣れた白濁液が、あらかじめ敷いておいた古新聞に飛んで、おしまい。

気持ちよかったんだろうな。

念のため書くけど、私は何もしてない。
ハイレグのレオタードを着て、楽に立っていただけ。
床に這いつくばる彼に、見上げられていただけ。

遠慮なくハイレグの股間を見られる、そのシチュエーションだけでイッてしまったのだ。

時間は計ってなかったけど、いつもの全裸セックスより早かったみたい。

見慣れちゃった裸より、着衣(レオタード)のほうが新鮮なんだよね。しかたないよね。


新聞紙は、台所で、明日出す燃えるゴミ袋の底に沈めた。

裸の男がいる寝室に戻る。

「で、このあと、どうしたいの?」

何かの本で読んだことがある。
男性の性欲はスッと冷める。あとをひかない。

勉強に気が乗らないとき、開き直ってオナニーしてしまう男子中高生も多いとか。

ただ、男性は100%オカズを使うらしい。
ヌード写真とか、パンチラ写真とか、
……ケータイで読む体験談とか。

おぞましいけど、理解しなくちゃ。

やがて、彼は、立った。

――どうするの? 脱ぐところや、裸も見る?

彼は、見ている。
私という絵画を鑑賞しているみたいだった。

「やだ、あんまり見ないで」

パイパン、ハイレグで言っても説得力ゼ
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