零部
十一章
始マリノ彼岸花
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「主様?・・・主様しっかりしてください」
━━━━幽界の覇王煉華ノ記憶━━━━
・・・俺は
・・・・・・死んだのか?
・・・・・・・・・・・・父さん、母さん、ツクヨミ
ごめんな・・・さい
━━━貴方をこんな所で死なせない━━━
ぼやけた視界から見えたのは1人の少女の姿だった
少女は俺に自分の血を1Lほど俺の身体に流し込んだ
ドクン・・・
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ガァハァァァァァウウウウウウ
俺は自分の身体にマグマでも流されたのかと思った
彼女が流し込んだ血は人の血では無いからだ
彼女は人ではなく「怪物、化け物、鬼、祟神」と恐れられ寺に閉じ込められていた忌み子の少女だった
だが俺にとっては生命の恩人・・・
「助けてありがとうな、俺の名は煉華だ・・・えーっと、煉獄の煉に華だわかったか?」
「うん、わかった・・・煉ちゃんって呼んでもいい?」
俺は一瞬考えた
(煉華でいいんじゃないのか?・・・まぁいいか)
「あぁいいぜ、でお前の名は?」
俺がそう問いかけると少女は悲しげな顔をした
「私には名前が無いの・・・皆ね私の事を鬼ってよんだりするの・・・ねぇ、煉ちゃん名前付けてくれる?」
少女は俺に名前を付けてほしいと言ったのだ俺も一瞬戸惑ったよ・・・だって人の名前を考えるなんてどれだけ大変な事か分かっていたからな
「ウーン・・・ちょっと考えさせてくれ」
「うん、素敵な名前を待ってるね煉ちゃん」
・・・・・・
約束したその日から四日がたった
「おーい、居るか〜?名前思いついたぞ」
「煉ちゃんだ、ホント?素敵な名前が貰えるんだね・・・楽しみだな〜/////」
彼女は涙をつーっと流しながら嬉しそうに笑っていた
「じゃあ言うよ、お前の名前は」
━━鈴音━━
「・・・・・・煉ちゃん・・・ありがとう・・・大好き」
続く
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