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とある世界の物質破壊≪ディストラクション≫
僕が殺される日 前編
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っ張ってきた。

「みな兄……?」

「あ……ごめん。」

母さんはアイスコーヒーを飲んで、テーブルに置いてあるコースターの上に置いてから、ゆっくりと理由を話し始めた。

「お母さん、お父さんに話して湊と仲直りして欲しいって言ったの。やっぱり最初は反対したわ、でも条件付きで湊とちゃんと話すのは了承してくれた。」

「条件?」

「そう、美琴ちゃんと私が一緒にいるなら話してもいいってね。」

美琴は静かにオレンジジュースを飲んでいた。

──母さんが一緒なのは分かる……けど、何で美琴まで?

「……何で美琴も?」

「お父さん、美琴ちゃんの事は凄く気に入ってたじゃない?だからじゃないかしら。」

──何でだろ……嫌な予感がする。

僕は、父さんが素直に僕と話すはずがないと思っていた。

あんなにも嫌っていた僕を美琴と母さんが一緒なら話すと言うだろうか?

まさか……な。

「今回だけなら……美琴はどう?」

「みな兄が行くなら行くー。」

「ありがとう、湊。美琴ちゃん。」

──年のため力を使えるようにしとこう……。

僕はこの時予想していた事が、起きないことを願った。

まさか、湊の予想した事が起きるなんてこの場にいる3人は思わなかった。






「ここよ。」

母さんについていきながら向かったのは、第23学区にある研究所の一つだった。

「けんきゅうじょ?」

「そうみたいだね。」

美琴はあっているのか確認するかのように言った。

「お父さん、今ここで仕事してるの。」

僕は「ふーん。」と返して、母さんの後ろを美琴と一緒についていった。



「すごい広いね……」

美琴があまりの広さに驚いたらしく、僕の背中に隠れながら言った。

「研究所は大体こんな感じだよ。」

level5になると能力開発の手伝いーとかで、一人ひとつの研究所に割り振られるので、僕はそこまで驚かなかった。

「こっちよ」

そう言われ、僕と美琴はある部屋の前に来た。

「ちょっと待ってね」と言ってから、母さんは部屋にノックして入っていった。

それから数分後、中から「入っていいわよー。」と聞こえたので、僕達も入った。

「こんにちは、みな兄のお父さん。」

「……久しぶり。」

父さんはキーボードを叩く手を止め、僕達の方に向き直った。

「こんにちは美琴ちゃん、久しぶりだな。」

──なんなんだ、この違和感……

美琴も何かに気づいたのか、少しだけ肩に力が入っていた。

僕は「大丈夫。」と言うように、美琴を父さんから隠すように背中にかばった。

「そこに座りなさい。」

そう言って、父さんは僕
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