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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
狙いが見える
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た面々。その中には、険しい表情を浮かべている者も多く見受けられた。

「・・・」

中でも一際難しい顔をしているのは、かつての仲間を相手にすることとなったこの男。彼は現在三大竜と称される友たちの後ろで、首を捻っていた。

「大丈夫か?」
「今さら後悔してるのか?」

今は敵同士であるが、かつては仲間だった女性を相手することに躊躇いがあると勘違いされているらしく、スティングとローグから心配される。

「そんなんじゃねぇよ」
「じゃあ何を悩んでいる」

答えにくいことなのか、しばし考えた後、二人にならと意を決して話し始める。

「なんであいつがここにいるか、が問題なんだ」
「??どういうことだ?」

言っている言葉の意味がわからず質問し返す。彼は自身の考えていることを話す。

「あいつはまだ服役中のはずなんだよ。あと二、三年残ってたんじゃねぇかな?」

彼がかつて所属していた盗賊団は、グラシアン自身の手で摘発された。その際、彼以外の仲間たちは長い刑期を言い渡され、牢屋の中へと捕らえられていたのだ。

「脱獄したってことか?」
「かもな」

作戦会議の際に言った通り、イザベリーと呼ばれた女は魔法を使用しない。なので逃げようとすれば逃げることもできるのだが・・・

「そんなこと、考えたって意味ないだろ」
「そりゃそうなんだが・・・」

冷酷なまでに割り切っているローグだが、それくらいの考えでいないと戦うことができないのも事実。しかし、グラシアンは難しい顔をしたままだ。

「深く考え過ぎるなよ。今日はゆっくり休んでおけ」
「あぁ・・・」

それぞれ準備されていた部屋の前へとやって来たところで、軽く言葉を交わし部屋の中へと入っていく。

「そもそも、なんで国王暗殺なんか企ててるんだ?」

様々な疑問が飛び交う中、頭の中にふと湧いてきた疑問。それによって何が成されるのか、彼には理解ができない。

「捕まってた恨みか?いや、それなら評議院に・・・」

彼女たちを捕らえたのは国王ではなく評議院。もし脱獄して恨みを晴らしたいのであれば、そちらを狙うのが筋である。

「あぁ〜!!」

結局考えても思い付くはずもなく、苛立って大声を上げた後ベッドへと倒れ込む。その後しばらく目を閉じていた後、空気を入れ換えようと窓に歩いていく。

「!!」

カーテンを開けて窓に手をかけたその時、あるものを見つけて一瞬固まる。その後しばらく立ち尽くしていたかと思うと、慌てたように部屋から飛び出す。

「どうした?グラシアン」
「ちょっと出てくる!!」

部屋に入ろうとしていたところだったリオンが、血相を変えて飛び出してきたグラシアンを心配するが、彼はそれに適当に返答して廊下を駆けてい
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