狙いが見える
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でも、彼の魔法は氷だからそれは危険すぎるんじゃ・・・
「造形魔法は自由の魔法だ。相性など、発想で何とでもしてやる」
無駄にカッコいいリオンさんに思わずオオッ、と思ってしまう。こういう時に頼りになりそうだよな、たまに変な方向に走るけど。
「俺は女剣士を担当する」
「嫁を剥いた?」
「それは関係ない!!」
緊張感のカケラもないローグさんとグラシアンさんの会話。だけど、一度手合わせしているだけに、これはこれでいい戦いができるかも。
「なら俺はあの一本指だな」
残っている指一本で地面を破壊する男はスティングさんが担当することとなった。これで全員の役割が決まった。けど、そこから先も問題だよな。
「作戦はどうする?」
それぞれの相手の対策はどうするべきなのか、それも重要度は非常に高い。ただ戦う相手を決めるだけでは、無意味になってしまう可能性が高いからだ。
「対策はそれぞれで考えた方がいいだろう。その上で困ったら、相談なりなんなりした方がいい」
ソフィアのようにすでに作戦があるものもいるし、各個人に任せることにした今回の作戦。そのため、ここからはそれぞれ部屋を後にして自由な時間へと入る。
「シリル、念のため体の方も見ておくよ」
「お願い、ウェンディ」
治療はしたけど、重傷患者が多く応急処置程度のことしかしていない。なので、解散した俺とウェンディは医務室へと向かうことにした。
「ここは?」
「痛くないよ」
目に見える傷はあらかじめ治してもらっていたので、性別を変えられたことで調子が悪い箇所がないかの確認へと移行している俺たち。今のところは痛いところも動かない場所もないし、問題はない・・・かな?
「災難だったね、シリル」
「本当だよ・・・」
付いてきてくれたシェリアから心配され、ガッカリと肩を落とす。これ、いつになったら元に戻るのかな?
「でも、敵のアジトは森の中にあったんだよね?」
「ここまで来たら範囲外になると思うんだけど・・・」
魔法には使用範囲に限りがある。いくら狙い撃ちしたい人物がいても、その人が魔法の使用範囲にいなかったら攻撃することはできない。同時に、その使用範囲から離れてしまえば魔法の効果はなくなり、元に戻るはずなんだけど・・・
「もしかしてこの魔法・・・半永続系の魔法?」
「「半永続系??」」
シェリアから聞いたことがない魔法の名称を挙げられ首をかしげる。そんな俺たちに、彼女はわかりやすく説明する。
「半永続系の魔法はね、かけた相手をずっとその状態にすることができるの。例え術者が死んだりしても」
「「えぇ!?」」
それを聞いて絶望する。敵が死んで
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