SIDE:A
第十五話
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顔を押し付けてきた。苦笑した俺は取ってきた魚を数尾分けてあげる。こいつからも時々木の実や果物を分けてもらっているからな。持ちつ持たれつの関係である。
「またなー」
「グオォー」
手を振ると向こうも手をブンブンと振り返してきた。あいつ、言葉が分かるってんじゃないのか……? 時々、ゴン太の知能指数を猛烈に知りたい時があります。
来た道を引き返して小川で体の汚れを洗い落としたら、改めて拠点に戻る。
現在俺が拠点としている場所は小川から五十メートルほど離れた場所にある開けた空間だ。傍には巨大な大樹があるから雨避けにもなる。
拠点には小川で集めた石と森に落ちている枝で作った焚き火があり、食事はここで行っている。
木の枝で魚を突き刺し焚火の周りにセット。後は焼けるのを待つだけだ。
「そういえば、クーちゃんってどうしてるのかな……? ここに来てから一度も姿を見てないけど」
俺が言った通り、危険な目に合わない限り姿を見せないようで、ここで生活を始めて一週間が経つのに一度も姿を見せていない。まあ、向こうはもともと野生の九尾だったんだし、サバイバル生活は得意だろう。心配する必要はないと思うが……。
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