SIDE:A
第十五話
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置くことで動物や気配を敏感に感じることやサバイバル知識なども身につくから有意義ではあったけど。でも危険な猛獣とかがうようよしているからおススメは出来ない」
父さんの中では苦々しい思い出なのだろう。渋面でそう言う父さんだが、その顔から分かる通り出来れば止めさせたい的な意思が垣間見える。しかし、俺はその話を聞いて典型的な閃きが脳天を突き抜けた!
「サバイバル……自然……。そうか、それは使えるかもしれない! 実は今新しい忍術を作ってるところなんだけど、ちょっと行き詰っていてね。自然の中で身を置くサバイバル生活はいいかも」
現在、とある創造忍術を作成しているのだが、どうも最近行き詰っていたのだ。
それが、時空間忍術である瞬間移動の術。もちろん、元ネタは前世で大ヒットした漫画ドラ〇ンボールから。
どうも具体的なイメージが掴めていないのが行き詰っている原因っぽい。大雑把なイメージではダメなんだよなぁ。
そのため、今回父さんの話に出てきたサバイバル生活というのが、何か突破口を開くヒントになるかもしれない。絶対なにか掴んで見せる!
ちなみに最後の最後まで渋っていた父さんだが、俺の強い意志を捻じ曲げることが出来ないと悟ると妥協案としてクーちゃんも一緒に連れていくように言ってきた。今回の修行では俺一人の力で乗り越えなければ意味がないから、クーちゃんにはもしもの時以外手を貸さないように言ってある。俺の本気っぷりを察してくれたのか神妙な顔で理解してくれたクーちゃんは、つかず離れずの位置でずっと俺のことを見守ってくれているのだ。
「アカデミーはどうするんだい?」
「あ、そうだアカデミーがあったんだ。じゃあ影分身に日常生活を送ってもらおうかなぁ」
「そうだね。母さんには内緒にしておいてあげるから、定期連絡だけは入れるんだよ」
「ん、わかった」
というようなやり取りを経て、母さんや汐音に見つからないようにして『死の森』に入ったのだった。父さんには前もって期間を一か月にする予定だと伝えてある。影分身は就寝時間に解き、起床前に送るというサイクルで過ごしている。
俺もサバイバル生活は初めてだから最初の三日間は環境に慣れるために過ごした。
森は全体的におどろおどろしい雰囲気に包まれており、ピクニックに適するような爽やかさとは正反対な場所だ。父さんの話だと熊や大蛇、トビヒルなどの危険生物が住んでおり、毒草なども生息しているらしい。一方で木の実や果物といった森の恵みも豊富なため餓死の心配はない。小川には小魚もいるし、ウサギとかも生息しているようだしな。
最初の三日間は環境に慣れるところから。森の中を散策して地形の把握や生息している生
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