The fate episode
二人目の騎空士
進行度 4/7
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いうこともある。
私は走って角を曲がり、カレンたちの元へ顔を出す。突然現れた私に三人は驚くが、今要らない問答をする時間はない。
「カレン、ラカム、フィーエ、買い物の運搬頼んだ。カタリナ、一緒にグランサイファーに戻るわよ」
「分かった」
「了解」
カタリナとラカムの返答の後に発砲音。恐らく先と発砲位置は変わっていない。戦闘は継続されているのか。
「返事は」
「分かった」
カレンの返事を聞くと同時、続けて発砲音。直接駆けつけても良いか?
「私を現地に直行させてカタリナと団長さんが艇へ戻ったほうが良いのでは?」
私は数瞬考え、首を振った。
「行くならば全員」
「今日依頼で出たバザラガとベアトリクスが戻っていないのならば、艇にはソフィア達しかいません」
確かにそうだ。手負いのシルヴァが出ているという以上、団には他に人がいないと取るのが道理。なら、今艇は手薄だ。早急に戻らなければならない。
しかし、あのシルヴァが連続して複数発必要とする場面はそうない。そうならないように戦術を立てるのが狙撃兵という人間だからだ。つまり相手は強敵、もしくは早急に排除が必要な戦闘。応援を向かわせるとしたら相応の危険が待っていると捉えたほうがいいだろう。ならば。
「分かった。フィーエ、現地へ急行。カレンとラカムは貴重な物資の運搬、カタリナ、行こう」
連なる了解の言葉を聞きながら、私は一番に艇へと駆け出した。
艇へ戻った私を一番に迎えたのはククルだった。いつもの溌剌そうな顔は鳴りを潜め、不安そうな面持ちで甲板を彷徨っていた。
彼女は私達を見つけるとすぐさま駆け寄った。
「何があった?」
「依頼があって、それでソフィアさんが出て行って、それで……」
混乱した様子のククルの両肩に手を置く。ククルははっとした表情を浮かべ、先よりは口調を確かにして語り始めた。
「村人から緊急で魔族の討伐の依頼が入りました。それをソフィアさんが単独で受注し現地へ向かいました。それを追いかけてシルヴァさんと、あと一人が向かいました」
出そうになった舌打ちを抑える。今すべき事は苛立つことでもククルの発言の不明瞭な部分を問い詰めることでもない。
「シルヴァ達はどっちへ」
「向こうです」
指差したのは先程私達が居た村から少し離れた森の方角。
「艇や他の団員は?」
「バザラガさんが帰還していたはずです」
「心配は無用だ」
突然横合いから声を掛けられる。見れば、バザラガが船内から出てきたところだった。
「シルヴァ以外にももう一人増援を向かわせた。ソフィアとシルヴァは帰還するだろう」
「何故そう言い切れる」
カタリナが至極当然の質問を投げる。バザラガが帰還しているということはベアトリクスを向かわせたのか?
「手練を見つけたので
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ