レベル8後編 計り知れない
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ードを1枚も引けない。決闘が成立しないわけか」
「はい。それで決闘が始まらないように、あんなことになったんでしょう。そして、樢さんがあれに勝てないということから、ダードさんに渡したデッキを使えば延々と時間稼ぎが出来ることと、《クリボー》等の、妨害は出来るものの樢さんの勝利には殆ど支障の無い様なカードも、絶対に手札に来ないということが分かります。前者は勿論、《幽鬼うさぎ》などのクリティカルな手札誘発だけでは35枚にならないので、後者も大事な要素です」
毛糸さんが《バトルフェーダー》や《速攻のかかし》すら手札に持っていなさそうだったことが、少し引っかかってました。夢値は小さくそう付け足した。《バトルフェーダー》や《速攻のかかし》は攻撃を1ターン凌げる手札誘発だが、無限にターンを得られる樢にとっては大したことない、手札に持たれていても構わないカードである。
「最初の手札に『エクゾディア』パーツ5枚が揃っていれば、否が応でも勝つことが出来ます。最初はマグレで出来ないかと考えていたんですが、残りのカードを全て手札誘発にすればいいことが分かりました。最後の懸念は《封印されしエクゾディア》が樢さんのターンを迎える前に勝つカードだから、手札誘発として扱われて手札に来ない場合です。しかし、その場合でも、ぼくのデッキの中の引くことを許されたカードは4枚になってしまい、これも決闘が始められません。ダードさんの時のようになります。失敗しても負けないならば、実物の樢さんで試してみればいいんです」
夢値は樢を見てニコッと微笑んだ。
「どうやら上手くいったようです」
「くっっそおおおぉぉぉぉおぉっぉおぉぉぉぉおおぉおぉお!!」
「今のあなたとの決闘ならぼくは負ける気がしません。あなたが昔の考えで止まっているなら、何度やっても同じことです」
夢値はそう言うと、ポケットに入れていた毛糸の機械を樢に向けた。
「ぼくの勝ちです」
ポチッ、スイッチの入る音がすると、緑色の光が樢を包んだ。
「や、やめろ、やめろぉ!駄目だ、駄目だろこれは!ふざけるな!今なら許してやる、ふざけるなよ、俺が、俺がああぁぁあぁぁぁぁぁあああ!!」
酸欠しているかのようにもがく樢だったが、段々とその動きがまるで傀儡人形のように緩慢になってきた。
そしてそれから少し経って、
樢が膝を折ってうつ伏せに倒れた。
「やったか!」
ダードが歓喜の声をあげた。
「後5秒です」
夢値は手を休めない。
「何!?なんで分かっ、ああぁあぁああ!」
再びもがく樢。
「た、倒れたふりしてたのか……」
哀手 樢が目を覚ますと、ダードと夢値が樢を覗き込んでいた。
「お、意識が戻ったようですね」
「大丈夫か?」
「ダードぉぉおぉぉぉお!!」
樢はダードに飛
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