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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
妖精たちの○○な日常 vol.1
S t o r y 1 3 地底の研究室
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妖精の尻尾
(
フェアリーテイル
)
−
青年の怪我が相当酷いものだったのか、ウェンディとミラはあれから医務室から出て来ない。その間にも雨の降る勢いは増し、ゴロゴロと雷の音まで聞こえてくる。
ただでさえ雨が降っているせいでギルド内の空気はどこか沈んでいるのに、あんなことがあってせいで魔導士達は更に暗く沈んでいた。
「あの人……大丈夫、かな………?」
「血、いっぱい出てたもんね……。」
エメラとハッピーが医務室の方に視線を移しながら重たい口を開いた。
「そんなに心配するな。ウェンディとミラがついているから、きっと大丈夫だ。」
「エルザの言うとおりよ。きっともうすぐ、ウェンディとミラさんも出て来るわよ。」
エメラとハッピーを励ますように同じテーブルに座っていたエルザとルーシィは言ったが、医務室に向ける2人の視線もやっぱりどこか不安げだった。
「にしても、アイツを追いかけて全身真っ黒の連中が気になるな。」
「アイツ、何で追われてたんだ?」
グレイが腕を組みながら、イブキが頭の後ろで手を組みながら言った。その場にいた全員が首を傾げたり腕を組んだりしたが、2人の問いの答えを口にする者はこの中にはいなかった。
「……まだ断定することは出来ねェけど、唯一考えられるとしたら―――」
「闇ギルド、って事かな。」
アオイとコテツの言葉を聞いて黙り込む。
「それってつまり、命を狙われているってことかよ……?」
「ちょっとイブキ!」
「その可能性が一番高いな。」
「エルザまで!」
「仮にそうだとしてもそうじゃなくても、危機的状況ということは確かだな。」
イブキとエルザの物騒な物言いにルーシィは困惑したように声を上げ、ため息と共にグレイが呟いた。再び重い空気が流れる。
「とにかく、詳しい事はあの男が目を覚ましてから聞きましょ。」
「イブキ達が言ったことが本当だったとしてもそうじゃなかったとしても、私達があの人を守ればいいしね。」
場を取り繕うように言ったシャルルとエメラの言葉に皆が大きく頷いた。
そして、最初に異変に気づいたのはハッピーだった。
「……あれぇ?」
「どうしたのハッピー?」
キョロキョロと辺りを見回し、ギルド内を飛び交い始めたハッピーを見てルーシィが問うと、
「ナ、ナツが……ナツがいないよ!」
「えぇっ!?」
「そう言われれば、さっきから異様に静かだったな。」
ハッピーの言葉にルーシィが驚嘆の声を上げ、グレイが思い出したかのように言う。
「静かといえば、いつも静かすぎるバンリもいねぇぞ?」
「えっ!てっきり僕達の後ろでまた本を読みながら話を聞いているかと思ってたのに!」
「ナツー!バンリー!」
グレイに続いて思い出したかのように言
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