特殊な力
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level5に上がった事で、能力に名前がつく。
僕の能力は、この世に存在する全ての物質を操作できる能力。
「物質破壊ねぇ……。」
──物質を破壊できる……ってそのまんまじゃん。
と、一人でツッコミを入れながら携帯電話を操作し母親に電話をかけた。
「…もしもし。」
『湊、どうだった?』
「level5になったよ、能力名は物質破壊。」
『やったのね、おめでとう。』
そんな短い会話を済ませ、もう1人電話をかけた。
こちらはなかなか通話が終わらず、苦笑してしまったのは黙っておこう。
ただ、みんな喜んでくれたのは嬉しかった。
──僕を入れてlevel5は、まだ2人か……。
もともとlevelを自慢する事はして無かったが、話をするのもあまり辞めておいた方がいいかも……と考えながら寮に戻った。
「あれ……父さん?」
寮に戻ると部屋の前には父さんが立っていた。
──level5になった事を聞いて来てくれたのかな。
そう思い小走りで父さんのもとに向かった。
「父さん、いったいどうし……」
「近寄るな!」
「え……。」
僕は訳が分からなかった。
父さんと呼び、手を伸ばしたら弾かれた。
──僕、なんかしたっけ……?
「と、父さん…?僕、何か悪い事したっけ……?」
「だから近寄るな、この"化け物"!」
──化け物…?僕が…?
「急に、どうしたの…?僕は化け物なんかじゃ……」
どうにか冷静を装いながら、父親の言動を探った。
「お前は、一方通行よりも凶悪で危険だ!しかもなんだ、物質破壊?この世に存在する全ての物質を操作できるだと?」
「一方通行…?」
「お前を生かしておけば、この世界は壊れる!この化け物が近づくな!」
──訳が分からない。
確かに、この世に存在する全ての物質を操作できる。
だが、どうして僕は化け物扱いされるんだ?
この前までlevelが上がることに褒めてくれたじゃないか
僕は訳が分からなかった、以前との扱いの差が違いすぎて頭が追いつかなかった。
「お前は私の息子なんかではない、私の息子はお前のような"化け物"ではない!」
──あぁ……そういう事か
特殊な力を持てば、羨ましがられ褒められる。
だが、それが自分の想像以上に強く果てしないほどの可能性があり、自分が持っていないのに他の者が持っていれば恐怖へと変わる。
ただ、それだけだ。
僕がこの力を持ったから、父さんは僕を怖がったに過ぎない。
「……………。」
──それ
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