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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
SAO編ーアインクラッドー
07.連撃技
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いけ!!」

 クラインと風林火山の皆がいっせいにグレイプワーに飛びかかる。

 ───これなら勝てる。勝てるぞ!!

 だが、やはり思った通りにはいかないのだった。
 グレイプワーは叫びとともに地面に突き刺していた大剣を両手に持ち、その場で回転する。そして大きな渦を作り出す。クラインはギリギリで回避するが他の風林火山のメンバーを巻き込まれる。
 竜巻のごとき斬撃が風林火山のメンバのHPを無情にも削り取っていく。

「みんな!!」

 続けてグレイプワーは、その回転のままブレスを放出する。蒼白い炎がフィールド全域を包み込んでいく。シュウもなす術もなく吹き飛ばされる。

「さすがにこの威力でボスの全体を攻撃はせこすぎだろ」

 全域攻撃ということでそこまでダメージ判定にはならなかったがクラインを除いた風林火山のメンバーはかろうじて生きているような状態だ。次にダメージを受ければHPは0になりかねない危険な状態だ。

 ───このままじゃ……

 グレイプワー風林火山のメンバーへとトドメを刺そうとHPが少ないメンバーの方へと一直線に向かっていく。
 このままではまた、誰かの大切な人が失われてしまう。シュウの目の前で誰かの命が失われるのは……もう嫌なんだ。
 迷っている暇はなどもはやない!

「クライン!! 一瞬でいい、あいつの気を逸らしてくれ!!」

「わ、わかった!」

 クラインが風林火山のメンバーを襲うグレイプワーへと向かっていく。
 メニューウインドウを開き、武器選択メニューで槍から片手剣に変えた後に、さらに片手剣のアイコンが表示されるもう一方のアイコン画面へと新たなるアイコンが浮かび上がる。

 ───今度こそ……やってやるよ。

 クラインがグレイプワーの大剣を弾いた。

「クライン、今だ!! スイッチ!!」

 シュウがその掛け声とともに一気に突進する。

「おりゃぁぁぁぁ!!」

 雄叫びをあげながら右手で持つ片手剣が漆黒の光をまといながら墓場の狼の身体を切り裂く。
 ───片手剣九連撃技《ダークリーパー》
 死神が鎌を振るう如く漆黒の刃が次々と身体を抉っていく。
 このタイミングでの大技はかなりのリスクを伴う。大技故に長時間の技後硬直(スキルディレイ)が起こる。
 それは大きな隙。ただの自殺行為だ。しかも、モンスターの目の前での大技は本来ならば、スイッチできる仲間や相手が技後硬直している時に行うもの。
 全ての攻撃を受けたグレイプワーは、大きく口を開けてシュウのHPを喰らい尽くすように大剣を振るおうとする。
 その行動と同時にシュウは意識を右手の片手剣から左手へと移行させる。
 何も持っていない左手。それをグレイプワーの体めがけて突き刺すように伸ばす
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