暁 〜小説投稿サイト〜
とある世界の物質破壊≪ディストラクション≫
幼馴染みとの初めまして。
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琴ちゃんの部屋に来て座っていた。

「部屋広いね。」

「うーん、みこと分かんない。」

僕は「そうだよね。」と笑って返事をすると、じーっと見られた。

「僕になんかついてる?」

「ううん、呼び方。」

「あー、呼びやすい呼び方でいいよ。」

美琴ちゃんは「うーん」と唸っていたが、いきなり「あ!」と大きな声を上げて立ち上がった。

「みな兄ってよぶ!」

「え!?」

──みな兄!?

「だめ?」

僕は予想外な答えで驚いた声を上げると、美琴ちゃんは駄目なのかと思ったらしく、僕の顔を見上げるように見てきた。

「ううん、駄目じゃないよ。」

「やったー!」

それから、僕のことを『みな兄』と美琴ちゃんは呼び始めた。

この時の僕はまだ知らなかった。

特殊な力を持つ事を。

持ったことによって、家族がバラバラになることを。

大切な彼女を失いかけることを。

そして、何より……大切で1人の女の子として見ていた子を

"妹"として見なければならなくなることを─────。
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