ガンダムW
1686話
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た方がいいんだろうが。
そんな事を考えながら、道を歩く。
そうしてやがて到着したのは、図書館。
ここなら新聞とかが色々と置いてあるだろうし、そこから情報を得るのも難しい話ではない。
図書館を利用するのに特に金が必要な訳でもないのは、俺にとって幸運以外のなにものでもなかった。
そうして図書館に入り、新聞を適当に読んでいると……
「失礼、少しよろしいですかな?」
「……うん?」
不意に話し掛けられ、そちらに視線を向ける。
そこにいたのは、60代程の男。
それなりに育ちがいいのだろう。俺の方に若干申し訳なさそうな表情を浮かべながら口を開く。
「そちらの新聞、もう読んでいないようなら私に貸して欲しいのですが」
「あー……うん。それは別にいいけど」
普通であれば、新聞は1種類につき2、3部ずつくらいはあってもおかしくない。
だが、残念ながらこの爺さんが読みたいと思っている新聞は、他に読んでいる人がいたのだろう。
そして俺は纏めて新聞をテーブルの上に置いてあったので、そっちに爺さんの読みたい新聞があった、と。
完全に俺の不手際である以上、もう読み終わった新聞を爺さんに渡すのは全く問題がない。
「すみませんな。……それにしても、君のような子供が新聞を読むというのは珍しい。何かの宿題でもやってるのですか?」
子供? と一瞬疑問に思ったが、そう言えば今の俺の姿は10代半ばだったな。
それこそ中学3年から高校1年といった程度の年齢な訳で、それを考えればこの爺さんにとっては子供としか言えないか。
取り合えず口調をいつもの俺じゃなくて今の姿に相応しいものに変えるか。
でないとこの爺さんの印象に強く残って、後で色々と不味い事態になりかねないし。
「違うよ。ちょっと最近地球に来たばかりだから、情報収集をね」
「ほう? 地球に来た? だとすれば、君はコロニーの出身なのか。宇宙は戦争状態になってるという話を聞くが……」
「うーん、どっちかと言うと膠着状態かな?」
正確には、俺が無理矢理膠着状態にしているというのが正しいんだが……まぁ、その辺りは別に説明する必要はないだろう。
「宇宙はバルジの件があって、OZは勢力が小さくなったからね。しかもOZはトレーズ派と財団派に別れて、更に内輪揉めをしてるし、バートン財団の方は元々勢力がそれ程大きくないから……実際には連合軍の一強状態なんだ。勿論、小競り合いとかは結構起きてるけど」
「ほう、なるほど。ならば宇宙に比べると地球は色々と騒がしいだろう?」
「そうなるね。バルジがなくなった宇宙と違って、地球ではOZがまだ戦力を十分に残してるし。おまけに中東連合とかいう組織はあるし……それに、サンクキングダムがいつの間にか復興してるし」
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