0025話『対潜水艦掃討、阿賀野の困惑』
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っ、提督さん。私に期待しているんですね。練習巡洋艦でお役に立てるか分かりませんが鹿島、頑張らせてもらいますね」
「ああ。そうやって卑下する事ではない。鹿島も十分役に立てるから安心してくれ。今までの実績が証明しているからな」
「わかりました。鹿島、頑張ります! 終わったら褒めてくださいね?」
最後に鹿島はそう言って惚れ惚れするような笑顔を浮かべながら部屋を出ていった。
その後ろ姿を見送った後、そこに榛名が出て来て、
《むぅ………やっぱり鹿島さんは油断なりませんね》
「なにがだ、榛名…?」
《いえ、個人的な事なので気にしないでください提督。ただ女性として油断できないと思っただけですので…》
それで榛名は小声でぶつぶつとなにやら言っているのを私は聞き流すことにした。
本気で相談に乗ったら藪蛇になりそうだなと私のヌメヌメセンサーが告げていたからだ。
それからしばらくして装備の換装が整ったのだろう六人が港へと顔を出していた。
「それじゃ提督さん! 阿賀野が旗艦で頑張りますね!」
「阿賀野姉ぇ! 油断しないようにね!」
「そうよ。阿賀野姉ぇはただでさえ油断するところがあるんだから」
「ぴゃん! 気を付けてね!」
「大丈夫よー。阿賀野は最新鋭軽巡なんだからしっかりやれます!」
阿賀野型姉妹の三人が阿賀野に激励の言葉を上げていた。
「伊勢、鹿島、みんなのお守りを任せたぞ?」
「わかりました」
「お任せください、提督さん」
伊勢と鹿島に私はそう言ってお守りを任せた。
冷静な二人に任せるのは五十鈴や阿賀野などは熱くなったら突撃してしまうからだ。
リベッチオと朝霜も駆逐艦ゆえに少し考え無しになってしまうかもしれないからだ。
「それじゃ! 出撃ー!」
阿賀野の声とともに六人はまずは停泊地である大湊警備府へと向かっていった。
…それから半日くらいたって、大湊警備府に到着したという報告を阿賀野から受ける。
『それじゃ提督さん。深海棲艦を掃討してきますね』
「頼むぞ」
『きらりーん! 阿賀野達に任せて』
無線機でのやり取りでも阿賀野の元気の良さが伝わってくる。
このコンディションなら大丈夫かな?
それから何度か深海棲艦と遭遇しながらも輸送ルートを確保していっているという。
そして最新の報告で多少の損傷はあれど見事潜水棲姫を打倒したという報告を受ける。
『提督さん。阿賀野達、やったよ!』
「ああ。帰ってきたら褒めてやるから帰りの道中は気を付けるんだぞ」
『わかりました! あ、でも…ちょっと大湊警部府でいざこざがあったかな…?』
「なに? それはどういった…?」
『うん。気にならない程度なんだ
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