SIDE:A
第十四話
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分かりいただけただろうか。今までいつ起こるか分からない【うちは惨殺事件】を警戒していた俺氏、完全に徒労で終わったのだった。
うん、その結論に至った時の心境を言うと。もう、肩の力が抜けて意味も分からず大爆笑してしまった。そこでやってきたイタチさんにこのオモシロ話をしてあげようと今朝見た夢を語ったというわけだ。
閑話休題。
「まあその辺はクーちゃんや父さんに話を聞いてね」
「火影様はともかく、なぜ九尾殿が知っている……?」
まあ当然の疑問に行き着くわな。しかし、他ならないクーちゃん自身だからこそ分かることもある。
「イタチさん、これから話すことはトップシークレットの内容になるから誰にも言わないでくれ」
幾分かトーンを落とし真面目な顔で話すと、イタチさんも真剣な表情になって頷いた。
「これは父さんが言っていたことなんだが、母さんの封印を解いてクーちゃんを復活させたのは――うちはの人間らしい」
「……なんだと?」
怪訝な顔をするイタチさんにあの日の話をする。今から六年前、俺が三歳だった頃。クーちゃんが俺の家族になった日のことだ。
九尾のクーちゃんが復活したあの日、父さんは何者かと戦っていたらしい。渦巻状の仮面を被った黒服のそいつは父さん曰く、未だ嘗てないほどの強敵だったと評価しており、クーちゃんが復活した折に逃げられたのだとか。
そして、クーちゃん自身の話も聞いてみると、封印が解かれる前日にクーちゃんの意識に介入する存在がいた。それが父さんが相手にした仮面の忍であり、そいつの目には赤い三つ巴の紋様が浮かんでいたらしい。そいつは封印に仕掛けを施したようで、そのお面野郎が間接的にクーちゃんを開放したのだ。
クーちゃんの話を聞いた父さんは三代目の爺ちゃんにもそのことを報告した。そして二人の見解が――。
「……その仮面の正体が、うちはマダラということか」
「そう。爺ちゃんや父さんの話だと九尾の精神に干渉できる写輪眼持ちの人間は、あのうちはマダラくらいだと。なんで生きてるのかは分からないけど、もしそれが本当ならきっと何かあるはずだ」
「……そうだな。このことを他には?」
「今のところコレを知ってるのは爺ちゃんと父さん母さん、クーちゃんだけだな」
「わかった。話してくれてありがとう。俺の方でも注意しておこう」
「そうして。うちはのことはやっぱりうちはの人間でないと難しいだろうから」
俺の言葉に深く頷くイタチさん。そして立ち上がり背を向けた。どうやらお帰りのようだ。
「それじゃあ、俺はそろそろ行くとするよ。ハルト君はいつまでここに?」
「今日で丁
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