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NARUTO〜サイドストーリー〜
SIDE:A
第十四話
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に壊れ、現実を上手く受け止めることが出来ない。


 ひどく、気持ちが悪い。


「……我が一族に伝わる『力』は知っているだろう」


 瞼を閉じ、静かな口調で語り始めた。


 うちはは血継限界の血族であり三大童術の一つである【写輪眼】を持つ一族だ。


 三つ巴の勾玉模様を浮かべた赤い瞳――写輪眼。血継限界を除く「体術、幻術、忍術」の仕組みを看破し、視認することでその動きをコピーして自分の技をとして扱うことが出来るとされている。この特殊な童術を扱ううちは一族は他国でも名を轟かせており「うちはと出会ったら即刻逃げろ」とまで言われ恐れられている。


 サスケもうちはの人間として両親から写輪眼のことは聞いていた。


「この目、写輪眼には更なる力が宿ると言われている」


 薄く目を開く。瞼の向こうには赤い瞳が覗いていた。


「愚図なる弟よ。お前に真実を見せてやろう――万華鏡写輪眼」


 刹那、サスケの意識が闇に呑まれ――気が付けばモノクロの世界に立っていた。


 場所はサスケたちうちは一族に与えられた区域。往来には顔見知りの人たちが歩いている。普段の日常風景。


 道行く人々はサスケに目もくれず去っていく。まるでいない人として扱っているかのようだ。


 ――そして、悪夢が訪れる。


 突如、暗部の忍び装束を来たイタチが現れたのだ。その右手には抜身の刀が握られている。


 イタチの姿に気が付いた人々は気さくな態度で話かける。彼らからすればイタチが幼い頃から面倒を見てきた自分の子供のような存在だ。うちは一族でも類を見ない成長っぷりを見せ昇進していくイタチは彼らにとって誇りである。


 ――これから仕事かい?


 ――がんばれよ!


 そんな声をイタチに掛けていく。俯き気味のまま立っていたイタチは――。


「……え?」


 感情をすべて殺し、無にした顔で話しかけてきた人々を斬り殺していった。


 サスケの口から声が零れ落ちる。信じられないものを見る驚愕の眼差しで見つめる中、兄の虐殺は無慈悲にも執行されていく。


 イタチはまるで殺戮マシンのように淡々と刀を振るい、クナイや手裏剣を投げ、うちはの地で地面を朱に染めていった。


「やめて、やめてよ……!」


 サスケが必死に呼びかけるが、イタチは一顧だにしない。足に根が張っているかのようにその場を動くことができなかった。


 騒ぎを聞きつけた大人たちも次々と凶刃の毒牙に掛かっていく。


 他国の忍びを倒し、里を守るための技術が、うちはの人々を襲う。


「兄さんやめてー!」


 あの優しい兄が無慈悲に刃を振るい、身
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