あんたがね!!
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と思うんだけど・・・
「あいつの攻撃の鍵は・・・」
何をしようとしているのか、その場に立ち上がると外の景色を見渡させる窓の方へと進んでいく。
「これだよ」
そういって窓をコンコンと叩いて見せるグラシアンさん。しかし、それに意味がわからない俺たちは、首をかしげるだけだった。
「これって・・・どれですか?」
非常に言いにくい質問を手を上げて聞いてくれる天使。それを受け、グラシアンさんがわかるように説明してくれる。
「ガラスだよ」
「ガラスって・・・そのガラス?」
窓などに使用されているガラスが攻撃の鍵?ますます意味がわからないんだけど・・・どういうことだ?
「どこで手に入れたかは知らないけど、あいつは通常のガラスよりも遥かに透明のガラスを構築する技術を持っている。それを使えば敵にはどうやって攻撃したのかわからない、圧倒的な攻撃が完成するのさ」
目で見えなければ意味がない。ミネルバさんでも対処のしようがないというわけか。
「目に見えないガラスを気付かれないほど高速で放ってくるからやられた方は何が起きたかわからない。それがあいつの攻めだよ」
それを聞くことができていてよかった。何も知らずにいたら、また犠牲者が出ていたことは間違いないだろう。それだけの攻撃を、その女性は持っているのである。
「これで敵の主戦力は全員か?」
「たぶんね」
八人も力のある幹部候補がいるとは、なかなか大きい組織なのかもしれない。アジトも大きかったし、どれだけ部下がいるかも戦う上ではキーポイントになるな。
「この八人だけ気を付ければなんとかなりそうだな」
「あぁ。あとは王国兵に助けを借りながらで対処できるだろう」
こちらの不安とは反対に、状況はこちら有利と考えているリオンさんとカグラさん。そっか、こっちも人数では負けてないから、組織の大きさは心配するまでもなかったのか。
「だが、あの八人はかなりの奴等だ。下手に戦おうとすれば、俺たちでもやられかねないぞ?」
ローグさんの言う通り、俺たちが戦った人たちも、ミネルバさんが戦ったであろう人もかなりの強者であるはず。一夜さんたちがやられた人がたぶん一番力がある人なんだろうけど、それより力が落ちるとしても相当なレベルなのは想像に堅くない。
「数で優位性を取るべき・・・か?」
「それが一番無難ではあるが・・・」
難しそうな顔をしつつ、部屋にいる面々を見渡すリオンさん。その直後にため息をついたため、思わずミリアーナさんが怒声を上げる。
「ちょっと!!何今のため息!!」
「考えればわかるだろう?人が足りないということだ」
「あ・・・」
自分達では役不足だと言うのかと思っていたところでのその説明に、気まずそうに小さくなる
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