暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜英雄の力を持った少年達の物語〜
第2話:転校生、暗闇 真
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 転生してから次の日。
 今日からこの世界の学校、『私立聖祥学園』に通う俺はこの学校の門の前にいる。

「今日からここに通うのか…」

 俺は虚しさと懐かしさが入り交じった声でそう言った。
 実は転生前の俺はあまり学校という、一種の組織的な所に行くのが嫌いだった。
 理由はクラスの奴とあまり仲良くなれず、喧嘩ばかりしていた。そのせいで親や友人、幼馴染みに迷惑と心配ばかりさせてしまった。
 この世界ではそうはならないと思うが、何分用心するべきだな。

「……さて、ここにずっと立つ訳にもいかないし、さっさと職員室に向かうとするか」

 気持ちを切り替えた俺は門を潜り、職員室に向かった。















 俺の名は『速水(はやみ) 裕也(ゆうや)』。
 俺は今、友達と一緒にこの学校に来る転校生の話をしていた。

「それにしてもどんな子が来るのかな?」

 俺に問い掛けてきた紫髪の少女、『月村(つきむら) すずか』。俺の友達で、わりとお金持ちである。

「もしかしたら、すずかやアリサ達みたいなお金持ちのボンボンだったりして」
「ちょっと、裕也!アンタ、私達のこと、そう言うふうに見せたの?」

 俺の軽い冗談に反応して突っ掛かってきた金髪の少女、『アリサ・バニングス』。コイツも俺の友達で、すずかと同じお金持ちである。

「アリサ、冗談だよ、冗談!」
「フンッ!」
「まぁまぁ、アリサちゃん、落ち着いて。裕也君も悪気があって言った訳じゃないんだし、ね?」
「……まぁ、それもそうね」

 お、すずかのお陰で俺の誤解が解けましたな。めでたしめでたし。

「む、裕也。アンタ、私とすずかに失礼なこと考えてないでしょうね?」
「っ、なーにを言っておっしゃるのですか?アリサ・バニングスさん?」
「………」
「気のせいですよ。気のせい」
「……まぁ、そう言うことにしておきますか」

 ふぅ、危なかった。危うく早死にするとこだった。
 いくつになっても、女の勘は怖いなぁ。

「はーい、皆、席についてー」

 すると丁度良いタイミングで先生が来た。
 俺達は直ぐ様、自分の席に座り、これから来る転校生を楽しみに待ち望んでいた。

「授業に入る前に、今日からこのクラスに新しいお友達が入ることになりました」

 その言葉に俺とすずかとアリサ以外のクラスの皆は驚いた。

「それではこのクラスの新しいお友達になる『暗闇 真』君、入場!」

 その言葉を合図に、教室の扉が開き、この学校の制服を着た一人の黒髪の少年が入ってきた。

「『暗闇 真』だ。色々迷惑をかけるが、よろしく頼む」

 彼、『暗闇 真』は俺達に向けてそう言った。


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