第7章 聖戦
第167話 ヴァレンタインの夜
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一瞬、何か言葉を紡がなければならない。そう強く感じた刹那、彼女の手が布団の上に置かれたままとなって居た俺の左手にそっと重ねられた。
蒼い光。大きな窓から差し込んで来る月の光だけに照らし出された彼女は正に妖。何時もは幼い……と感じさせるその容貌も、何故か今この瞬間は妙に大人びて見える。
そう、彼女は月光をしなやかに着こなす夜の貴族。
しなやかな四足獣を思わせる形で再びの急接近。左手は彼女の右手に封じられ、彼女の左手は俺の頬に。
真っ直ぐに覗き込む彼女の瞳は俺の瞳を捕らえたまま放す事もなく……。
お互いの吐息を。そして、それぞれが発している温かささえ感じられる距離にまで――
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