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空気を読まない拳士達が幻想入り
第8話 ついに動く次兄!俺の命は幻想郷の為に敢えて捨てよう
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とって治せない病があると言うのが納得いかないのだろう。仕切りにトキを解剖したがったりしている。

「駄目です師匠! 幾らなんでもそれはあんまりじゃないですか!」
「どきなさいうどんげ! 貴方も医学を志す者なら分かるでしょ! 治せない病なんてあるだけでも虫唾が走るのよ! そんな病なんて、この私が全て駆逐してやるわ!」
「だからってトキさんを解剖するのは反対です! 大反対ですからねぇ!」

 と、これら一連の流れが此処迷いの竹林こと永遠亭内で毎朝行われる行事でもあった。
 毎朝トキが竹林内で鍛錬をし、そのトキに向かいてゐが罠を仕掛け、その罠にうどんげが引っ掛かり、それに対しうどんげがてゐに抗議をし、その直後にトキが吐血し、更に永琳がやってきて仕切りにトキを解剖したがる。
 そんな感じの濃いイベントが毎回行われているのだから、常人ではとてもついていけないだろう。
 朝から疲れる事間違いなしだし。




     ***




 人ならざる者達が住む幻想郷。
 その幻想郷内には必ず守らねばならないルールがある。それは、人里内に居る人間を襲ったり食べたりしてはいけないと言うルールだ。
 これは、幻想郷に住む妖怪達が見境なく人間を襲わないように定めたルールだとか、はたまた血生臭い世界にしたくない為の救済処置だったとか、色々と考えられる点は多かれど、とりあえず人里内に居れば安全と言うのは明白の事だったりする。
 その為、必然的に幻想郷内の人里には人が多く行き交う事になりそこから情報や物の流通が行われる事となる。

「はぁ・・・今日も朝から疲れたなぁ」

 そんな人里の道を行商用の籠を背負いながら鈴仙は愚痴っていた。
 その隣では同様にトキもまた行商用の薬籠を背負っている。
 
「どうしたのだ鈴仙よ。何時になく気分が優れないようだが?」
「トキさんに言われたらおしまいな気がするんですけど。まぁ、毎朝毎朝あんな濃厚なイベントばっかだから流石に対応するのも疲れちゃって」

 実際鈴仙が今朝のイベントを経験したのは少なくはない。具体的に言えばトキがこの幻想郷に流れ着いた時点から始まったと言って良い。

「ほんと、トキさんも災難ですねぇ。寄りにもよって家の近くで発見されちゃたんですから」
「いや、そうでもない。鈴仙や師匠達と出会えた事で私が果たしたい目的が見つかったのだ。寧ろ感謝すらしているさ」

 感謝の意を述べながらも、トキはこの幻想郷に初めて訪れた頃を思い出す。
 今までの様に職を探しあちこちを転々としていたのだが、病弱な体が故にまともに職にも就けず、結局何の収穫もないまま兄弟達とクラスアパートへと帰り、床に着いたまでの事は覚えている。
 それから目を覚ました時、目に飛び込んできたのは一面竹林し
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