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空気を読まない拳士達が幻想入り
第8話 ついに動く次兄!俺の命は幻想郷の為に敢えて捨てよう
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と『因幡てゐ』分かっていた。この男には並大抵の罠など通用しないと言う事を。
 最初に仕掛けたのは鉄板とも言える落とし穴を仕掛けてみた。
 だが、トキはその落とし穴の位置を見事に歩く事なく目的地へと歩きぬけてしまった。
 トキ曰く『北斗の拳士ならば罠の位置を知る事など造作もないkゴフッ!!』と言うらしい。
 それからと言うもの、てゐとトキの間での罠の応酬はこの竹林での毎朝起こるイベントの一つとなっていた。
 
「そう言えば、あいつはどうしたんだ? あたいよりも先にお前を探しに来た筈だけどさぁ」
「いや、今日初めて会ったのは君が最初だが?」
「あ〜あ、ってことはまたあれに引っかかってるんだろうなぁ」
「それはいかんなぁ。今の時間からすると―――」

 二人は合図されたかの様に竹林の中にある場所へと向かった。
 其処はトキが起きてすぐに通り過ぎた場所だった。
 その場所の中にぽっかりと大きな穴が一つ空いている。
 言うまでもなく、てゐが対トキ用に仕掛けた落とし穴だった。
 そして、その落とし穴のカモフラージュが破られてると言う事はトキ以外の誰かが引っ掛かった、と言う事になる。

「お〜い、生きてるかぁ? うどんげぇ」
「うどんで言うなぁぁぁ! ってか、何でここら一体こんなに落とし穴あるのよぉぉぉ!」

 空いた穴の中から悲痛な女性の叫び声が響く。どうやらトキを探しにやってきた際に見事に落とし穴に引っ掛かってしまったようだ。

「大丈夫か? 鈴仙よ」
「あ、トキさぁん! 助けて下さぁい!」

 トキとてゐの目の前には見事に落とし穴に嵌り身動きの取れない女性の姿があった。
 自分ではどうにも脱出出来ず、必至によじ登ろうとしていたのか、彼女の両手は土で汚れきっている。
 彼女、『鈴仙・優曇華院・イナバ』が毎朝てゐの仕掛けた罠に見事引っ掛かってしまうのもまた毎朝恒例の行事とも言えた。

「ったく、何でうどんげは引っ掛かるのにトキには引っ掛からないんだろうなぁ」
「だからうどんげ言うな! それにあんた、一体此処に幾つ落とし穴掘ったのよ!」
「べ、別にそんなに掘ってないけどぉ・・・ほんの100個位?」
「あんたそんだけ罠作って何考えてるのよ!」
「だぁってさぁ・・・これだけ作ってもトキは罠に引っ掛からないんだからさぁ。そりゃあたいだって本気で罠作っちゃうのも仕方ないうさよぉ」
「だからって100個は作りすぎでしょうが! しかもこんなに深く掘ったせいで抜け出せなかったんだからねぇ!」
「めんごめんご!」

 謝罪はしているようだが悪びれた様子は全く見られない。まぁ、てゐが罠を仕掛けてそれに鈴仙が引っ掛かるのは此処迷いの竹林の名物と囁かれているらしい。

「それで、鈴仙よ。私を探しに来たようだが一体何用
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