ガンダムW
1684話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ヴィー、ヴィーという音が聞こえ、目を覚ます。
ベッドの上を見れば、体力を使い切ってぐったりとしていた凛と綾子の2人も、非常警報を聞いて身体を起こしていた。
一糸纏わぬ様子の2人は、情事が終わってまだ数時間程度しか経っていないこともあり、かなり疲れた様子だ。
だが、その疲れて気怠げな様子が、凛と綾子の艶めかしさを強調している。
「何よ……お願いだから、もう少し眠らせてちょうだい」
「そう言いたい気持ちは分かるけどな。凛は艦長だろ。非常警報が鳴っている以上……」
そこまで告げると、俺の部屋の通信機に着信の音が鳴る。
現在は色々と見せられない状態なので、音声だけで通信を受け取った。
「こちらアクセルだ。どうした?」
『アクセル代表、もしかして艦長はそちらにいますか?』
通信を送ってきたのは、サリィ。
だが、映像が出ず音声だけのやり取りであっても全く動じた様子を見せないのは、現在俺の部屋の中がどんな状況になっているのかを理解しているからこそだろう。
映像モニタの範囲内に凛と綾子がいない事を確認し、映像をオンにする。
「ああ、お前の予想通りだ」
『やっぱり。艦長の部屋に連絡しても出ないと思ったら……アクセル代表も、そういう行為をするなとは言いませんけど、もう少し節度を持ってですね』
「それより、何があったんだ?」
このままだと済し崩し的に説教が始まりそうな様子だったので、取りあえず向こうの言葉を中断させ、そう尋ねる。
『え? ああ、実はその、地上でOZの財団派と中東連合が戦いになってるみたいなんです』
「……は? いや、それは何がどうなってそうなってるんだ?」
勿論、中東連合がOZや連合軍に対して敵意を抱いているのは知っている。
だからこそ、中東の何ヶ国もが集まって中東連合なんて代物を結成したのだから。
だが、それでもここでOZの財団派が中東連合と戦いになるとは、ちょっと予想外だ。
そもそもの話、OZの財団派はトレーズ派、連合軍と既に二つの勢力と敵対している。
そんなOZにとって、中東連合は味方……とは過去の経緯からとてもではないが言えないが、それでも中立的な立場だった事は間違いない。
中東連合も、OZを嫌ってはいるが、自分からOZに攻撃を仕掛けるというのは普通なら考えられない……と、思う。
どちらかと言えば、中東連合はトレーズ派、財団派、連合軍の3つがそれぞれ戦って戦力を消耗させる事を望んでいた筈なのだから。
というか、戦力的にそこまで高くない中東連合が勝ち残る為にはそれしか方法がないと思うんだが、
その辺、どうなってるんだろうな。
何だか手当たり次第に喧嘩を売ってるようにしか思えない。
現在の財団派を仕切ってるのは……ああ、トレーズが
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ