ガンダムW
1684話
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連合軍の整備員がシャドウミラーに協力して高い技術力を得てはいるのだが……整備員の技術力と、トーラスの生産プラントを作る技術力は違うという事だろう。
それだけに、どうしても地上では連合軍がトーラスを作るのに苦戦しているといったところか。
『OZの方ではトーラスを地上でも使ってるんですけどね』
「だろうな」
またしても俺の口から出るのはその言葉。
そもそもの話、トーラスはOZが開発したMSである以上、綾子が地上で使っているのを見て、その優位性を真似しない筈がない。
ましてや、OZにはMDという能力がある。
宇宙用MSのパイロットを地上用MSのパイロットにする手間も何も必要ではない。
「それでも、地上ではまだ連合軍が有利なんだろう?」
『はい。戦力の集中運用で』
ビルゴと違ってバリアの類がない以上、逃げ場がない程に攻撃を集中させれば、幾らMDであっても命中せざるを得ない。
……ああ、なるほど。財団派が中東連合にも手を出したのは、やっぱりMDの性能差があるからか。
連合軍が行っている、攻撃を集中させて逃げ場そのものをなくすという方法……これが出来るのは、連合軍のMS保有数が多い為だ。
攻撃をすれば構わないのだから、リーオーやトラゴスであっても数を揃えればどうにでもなる。
だが、中東連合はそこまで数を揃えられない。
普通に考えると、やはりこの場合有利なのは財団派だろう。
トレーズ派もそれは同様であり……なるほど、そうなると……
「地上での戦いは暫く様子見をした方がいいのかもな」
『本気ですか?』
信じられないといった様子で驚きの表情を露わにするサリィに、頷きを返す。
「ああ。幾ら連合軍の数が多くても、戦力その物は有限だ。実際、財団派との戦いになれば、撃破されるMS……つまりパイロットの戦死者は数多く出るんだろう?」
『残念ですが』
「なら、少しでもこっちの戦力の損耗を抑えて、財団派、トレーズ派、中東連合の3つの戦力によって消耗戦をして貰った方がいいだろ?」
『それはそうですが……』
「まぁ、それが嫌だというのなら、別に戦場に堂々と向かっても構わないと思ってるけどな。ただ、さっきも言ったが今のシャドウミラーはそう簡単に動かせる戦力はない。最低でも、ウイングゼロが出来るまではな」
そもそもの話、俺がバルジを出したり、エンデュミオンの鷹として振る舞っているのは、あくまでもウイングゼロが完成するまでは膠着状態になっていて欲しいからだ。
なのに、地上ではまた財団派が動きを見せるとは……
いやまぁ、戦場の全てが俺の思い通りに動かせる訳じゃない以上、それは仕方がないのだが。
だとすれば、中東連合と財団派の戦闘を何とか収めて、こちらも膠着状態に……なるほど。バルジ
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