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マイ「艦これ」(みほちん)
第69話<美保の旭日>
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呉オジサンが言う。
「エエですなぁ、この鎮守府にも少しずつ新しいメンバーが増えていくンやな」

「そうですね」
私が応えると神戸が聞いてきた。

「あの子も新顔ですか?」
「え?」
思わず振り向くと木曾に連れられて「まるゆ」も上がってきた。

大淀さんが二人を私に紹介する。
「司令、正式にご紹介申し上げていなかったと思います。こちらが陸軍の、まるゆです」

私は彼女の視線に合わせて身をかがめると、半分泣いて疲れた表情の、まるゆに声をかけた。
「ご苦労さんだったね」

「はい」
可哀相な彼女は蚊の鳴くような声で応えた。

上体を起こした私は大淀さんに言った。
「取り敢えず、まるゆについては、しばらく木曾に面倒を見てもらおう」

「了解しました……では木曾さん、お願いします」

大淀さんに指示された木曾は無言でサッと敬礼をした後、まるゆに声をかける。
「じゃ行こうか」
「はい」

何となく、この二人は良いコンビになりそうだなと思えた。

鳳翔さんが来た。
「あの……お時間は早いですが、朝食の準備は如何致しましょうか」

「そうだな……」
私は参謀たちを振り返った。

「せっかくだから皆さん、一緒に朝食にしましょうか?」

呉オジサンが苦笑しながら言う。
「まぁ、贅沢は言えませんが、ひと風呂浴びたい気持ちですわ」

「あ、同感です」
神戸も苦笑する。

舞鶴が言う。
「確か、この近くに温泉があるだろう?」

「あ、そうだな……」
私はチラッと時計を見た

「20分くらいで身支度を整えてから朝食にして……それから皆生(かいけ)温泉へ。ここから車で直ぐの所に良い場所があるので朝食後に、ご案内しましょう。午前中は時間もありますから」

 参謀たちから『おおっ』という歓声が上がる。

私は再び鳳翔さんを見て言った。
「では悪いが、06:30から朝食にするから準備を頼む」

「かしこまりました」
彼女は一礼をして、本館へと戻っていく。

「では皆さん、後ほど」
私たちは、お互いに敬礼をして解散した。

 歩きながら私も考えた。今日の午後には参謀たちを送り出してから私自身も、いろいろ整理だ。今回の戦闘に関する報告書も作らないと……。

「ん?」
いつの間にか走り寄って来た寛代が私の袖を引く。

 無言で指差した彼女の視線の先には、大山の稜線から昇る朝日が見えた。それに合わせて鎮守府の建物も橙色に染まっていく。美保の朝は、とても心地よかった。白くなった月も笑っているようだ。
「ああ、良い夜明けだな」

わざわざコレを見せるために? ……不思議な子だな。

その時、私は何となく気付いて彼女に言った。
「お前も朝食、一緒に食べる
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