暁 〜小説投稿サイト〜
ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第62話 偽りの笑顔
[5/5]
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
でも、この悲しそうな、寂しそうな笑顔も本当の顔じゃないだろう。
そして、ゆかりの言葉に場が凍り付く。怒っていたつくねも同様だった。
「ゆかりちゃん………」
何か事情があるのだろうか、と近付いていったがその時。
何処からともなく飛来した金盥がつくねの頭上に直撃した。
“ガン!!”と、それなりに大きな音をたてて。
「ぶっ!!!」
何処かのコントの様な展開だったが、どうしても許せないつくね。
「っ〜〜〜〜〜〜ッ!!」
体を怒りでプルプル震わせていると、それを見たゆかりは、先ほどの寂しそうな笑顔が嘘の様に変わって。
「あはははーー ひっかかったですーーー」
手をくるくる回し笑っていた。
「こ、このーーーーー!」
つくねは怒って追いかけようとするが、寸前で躱してゆかりは部室から逃げて行った。
それでも追いかけようとするつくねをモカが抑えた。
「待って! 本気で怒るなんてひどいよ! つくねっ!」
「ええ!? 何で俺が怒られるんだ!? モカさんこそあのコの事はもう放っときなよ!!」
つくねは やはり納得がいかないのか、今回ばかりはモカにも詰め寄っていた。
「(時間がかかるよな。 いや、友情は付き合いの長い、短いじゃない。きっと 何とかできる。 いや、 しなきゃいけない。ゆかりちゃんも、くるむ同様に本当に悪い子には見えないから。……でも まずはつくねかからだな)」
学園での出会いは大切にしたいと思っているカイト。
この学園には本当に色んなひと達がいる。……勿論良い意味でも悪い意味でも。
ゆかりの悪戯は、確かに度を越してるかもしれない。でも、それでも、彼女に手を差し伸べてあげたいと強く思っている。
まだ、心も身体も成長期なんだから……。
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ