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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第61話 宣戦布告 カイトはライバル?
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正体こそ明かしてはいないが それでも殺気を剥き出しに襲い掛かろうとしている男を前に、モカは一歩も退かずに割り込んでいた。
「……ごめんなさい。 私は通りすがりで、関係ないかもしれないけど、放っておけなくて。 ……女の子に暴力はやめて下さい」
相手の目をはっきりと見据えて、モカは両手を広げた。
後ろにいるゆかりを護る為に。
だが、その行動と言動に納得を出来ないのは取り巻きの男だった。
「何言ってんだテメェ! そもそも委員長に石ぶつけてんだろ! 最初に暴力振るったのはそっちじゃ……っっ!!」
委員長の取り巻きの男は、最後まで発言できなかった。突如、首に異常な力を感じたからだ。それが恐るべき力で握られているのだという事に気付いたのは、背後から声が聞こえてきたからだった。
「おいおい……。石とか何とか言う前によく考えてみろ。デカい図体した男がこんな小さい子に手を上げるのか? そもそも お前ら何人がかりだよ」
声が聞こえてきたと同時に、握られた首筋に痛みが走る。
「ぐああ! だっ誰だテメェ!! は、はなしやがれっっ!!」
背後から、男の首を捻じり上げたのはカイトだ。
勿論、そのまま握りつぶしたりはせず、男を委員長の側まで放り投げた。はなせ、と言われたから。
投げ飛ばされた男だったが 何とか 相手側は受け止める事に成功していた様だ。勿論 いきなりやられた為、当然のように声を荒げていた。
「っく! 何ですか!? あなた達はぁ!!」
敵意を剥き出しにする委員長だが、カイトもモカも一歩も退かない。
「……委員長ってやつは クラスの代表だろ? つまりは模範にならなくちゃならないって事だ。そんなヤツがイジメするなんて、一体どうなんだろうねぇ」
カイトも負けず劣らず、いや わざと声を大きくさせて言う。
それには勿論理由があった。
今はテスト結果が張り出されていて この場には沢山の生徒たちが集まっている。揉め事があったから(妖怪の学園だから、揉め事自体は珍しくもない)多少は注目をされている。
カイトは、ギャラリーを味方に付けようとしたのだ。
「おい……モカさんとカイトがいじめを止めに入ったぞ」
「わぁ……カイトくん。素敵だよ……」
「そう言えばそうよねー。 同級生って言っても年下なんだし、大人気ない感じ〜」
委員長側に立つ者は誰一人としていなかった。
ゆかりの正体を知ったとしても、そうだとしても この場ではカイトとモカの2人の方が正しいと認識をした様だった。
「ちぃっ…… (ギャラリーが多すぎます………) いいですか! ゆかり! 覚えておきなさい! 行きますよお前達!」
分が悪いと悟った様で、逃げる様にその場を後にしたの
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