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艦娘達と少し頼りない提督
着任〜艦隊合同作戦
何かに目覚めた加賀
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宮本達が鎮守府に帰ってくると執務室には何故か大量の書類といくつかの領収書が置いてあった。
「大淀さん、何で執務してくんなかったの?」
宮本が聞くと
「ちょっと、外で皆さんと買い物にですね」
と、即答された。
「じゃあ、今から仕事するから新しい艦娘をここに連れてくるように加賀に伝えておいて」
「分かりました。ですが、その書類は数十分で片付く量ですよね?」 
大淀は悪気もなくそう言った
「せめてさぁ、書類纏める位はして欲しいよ」 
「じゃあ、頑張ってください。」
宮本の話を聞いているのか分からない返事をして大淀は部屋を後にした。
「いつから家の大淀って、あんなになったっけ?」
宮本はぼやきながら執務を始めた
「あいつら、何人で十万使ったんだよ」
更にため息もついた。

ところ変わって空母寮

「私が、ですか?」
加賀は、少し不満げに答えた
「あら、いつもは、すぐに行く筈ですが何かありましたか?」
大淀は先程と変わって心配している様に尋ねた
「新しい艦娘が私と同じ加賀だからよ。」
「何で知ってるんですか?」
「何となく、かしらね」
この鎮守府提督や工厰の要人だけが建造時に艦娘の名前を知る権利がある。但し、秘書官に伝わる筈はないのだが、同型艦は波長の様なものでわかるらしい。だが、加賀は先程宮本にそう伝えられた事を黙っていた。
「では、加賀さん。待たせると可哀想なので行ってあげてください」
「分かったわ。」
加賀は新しいもう一人の自分と会うのが初めてだったそのもう一人の加賀と上手くやれるかなど不安に思うことが沢山有った。だから先程、大淀に頼まれた時も少し不満げに答えてしまったのだ。だが、面会室の前に来るとそんなこと後で考えれば良いと思えた。
「ようこそ、私達の鎮守府へ。本来ならここの提督が会いに来る筈だったけど、執務で今は来れないわ。なので今から執務室に来てもらうわ。」
加賀はそう言い終わると何か違和感を感じ取った。
その新しい加賀は皆が知っている加賀より十歳程幼いのだ。すると、工厰から電話がかかった。
「ご免なさいね。電話がかかってきたから少し待ってくださる?」
「はい、加賀です。」 
電話の主は工厰にいた妖精からだった 
「すみません。そこにいる加賀ちゃんのことなんです」
「加賀ちゃん?」
「はい、建造中に何故か戦艦の艤装も付けられる空母を提督の弟さんと作ったのですが。たまたま、普段より幼い加賀ちゃんが建造されたのです」
「何でそんなものを作ろうとしたのですか」
「他の鎮守府にはロマンを求める人が居るから、それに対抗しようと」
「まぁ、仕方がないわ。提督にはそう伝えるわ」
そう言い加賀は電話を切った。
「さて、加賀ちゃん?で良いかしらね。執務室は此方よ、付いてらっしゃい。」
加賀
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