03女達の決戦?
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カクなってからよ?』
その状況まで喜々として語るカナメ。もう人類ではない悪魔の思考で、神の領域にまで達していた。
『まず獰猛な魚類が上陸して、爬虫類とか哺乳類に進化したのが間違いなのよ、分かる? やっぱりね、虫とかがイイんじゃないかと思うわけよ、ねえ聞いてる? 個人とかは無くて感情も苦痛とかも無し、群体として始めて機能して、子孫を残して生産して建築して、イジメとか差別も無いの、縄張り争いとかはあっても殺し合いなんてさせない、どう? いいでしょ?』
その言葉や理論としては理解したが、人間としては有り得ない言葉が、知人から、同じウィスパードから聞かされたのにダメージを受けた。
オムニスフィアに接触し続けたレナードも早い内に似たような結論に達し、人類自体を嫌って、特に子孫を残すような行為には嫌悪し、狂っていた。
美男子や美女が異性を嫌う程度では済まず、自分たちの母がこの結論を導かせ、レナードにも自分にもここまでの苦痛を植え付けて残した人物が人類に存在し、その遺伝子や血が半分つながっているのにも嫌悪した。
『カナメ、貴方は狂ってるわ』
率直な意見を応えたが、カナメは驚きもせず平然として痒い所でもボリボリ掻き、テッサをバカでも見るような目で見下した。
『あのねえ、狂ってるのは人類と歴史の方でしょう? アレがまともだと思うほうが狂ってて腐ったサディストでマゾで構ってちゃんでメンヘラリスカ女で頭おかしいのよっ!』
呆れられ、いつもの調子で畳み掛けられ、テッサの人類的な思考の方が狂っていると指摘された。
もうカナメは神の領域に旅立ってしまっているので、説得だとか「釈迦に説法」などと言うおこがましい手段は通じないのも理解した。
欠陥品をゴミ箱に捨て、新しい作品を制作して、今度こそ悲劇も喜劇も産まない傑作を作ろうと思慮している。
もうこれ以上の会話は不要で、即座に人道に反するテロリストを始末して無力化する時だと判断したが、そこで別の人物が割り込んだ。
『まあまあ、そうカリカリしないで』
『アンタ、どうやってここ入ったの?』
最近死んだウィスパード、ナミが出現して、二人の会話、同化や殺害を阻んだ。
『カナメは人類自体が汚い穢らわしいものだと結論を出して始末することにした。テッサはまだ人類に望みがあるとか子供の駄々みたいな寝言を言って理屈を捏ねてる。それでオーケー?』
人類を守るという、ミスリル設立や存続に関わる理念、思想を子供が捏ねている駄々と評され、初対面の人物にタメ口をきかれてカチンと来たが、ウィスパードの条件は同月同日同時間の誕生日なので、出生日時までタメである。
『オーケー、レナードはここにいないけどアタシの結論に賛成よ。今はソースケと殺し合ってる頃だから参加できないけど、他のも呼んだら?』
『あー、そうしようか
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