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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第四十二話 悲劇、そして……
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」
その言葉を聞くと同時に、全は崩れ落ちるように膝を地面につける。
その時、上着の内ポケットに入っていた写真立てが音を立てて滑り落ちる。全は写真を見ようとして愕然とする。写真が下からどんどん白くなっていっているのだ。まるでそんな思い出はなかったと言っているかのように。
顔を俯かせ、その表情は見る事が出来ない。
「観念したか、さあ、それじゃ「…………ふふ」?どうした?気でも狂ったか?」
聖が全を連れて行こうとすると、全は小さく笑う。聖はおかしくなったのかと怪訝な表情を浮かべるが、ゆっくりと立ち上がる全の状態からただ事ではない事は悟れた。
「ふふ、はははは………ハハハハハハハ………………そうだ、そうだよな……」
『マイ、スター……?』
「そうだったよな……ずっと思ってきてた事じゃないか……わかっていた事じゃないか……」
今の全には何も聞こえていない。ずっと共に……
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っ
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と
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一
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緒
(
・
)
に
(
・
)
戦
(
・
)
って
(
・
)
き
(
・
)
た
(
・
)
相棒の声でさえも、届かない。
その理由は彼の瞳を見れば誰でもわかるだろう。そう、彼の瞳は
「世界はいつだって…………………」
何も映してはいない。何も映してはいない目で聖達に顔を向ける。
「俺を、否定するって事位………………………!」
何も映していない瞳に涙が一滴生まれ、頬を伝い地面へと落ちた。
それが合図だったかのように、全は腰にさしてあったシンを抜き取ると、両手に握りしめる。
『マイスター……?っ!?お止めください、マイスター!!』
「さあ、世界!!これがお前の望んだ事だろう!!だったら、お望み通りの事をしてやるよ!!」
『マイスター!早まった真似はお止めください!!!』
「な、何をしているんだ…?」
「わ、訳がわからんけど……止めた方がええんとちゃう?」
「で、でもなんか……」
「うん、怖い……」
今の全が明らかに異常なのがわかるのか聖やフェイト達は全に近づこうとしない。
「さようならだ、世界!!!」
そう叫んだ全は両手に握りしめたシンをそのまま―――――――――――自身の首に突き立てた。
ブシャアアっと血が噴き出て、全はその体を横たわらせた。
「っ、きゃああああああ!!!」
「な、なんて事を!」
その様を見て取り乱すフェイト達。彼らは急いで全の元に駆け寄るが出血量から見てももう事切れるのは時間
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